スポンサー8社の「ゴルフ天才少女」須藤弥勒 世界ジュニアメジャー5勝目へ充実の練習ラウンド…31日開幕・英国


ジュニア欧州選手権の会場のロイヤル・マッセルバラGCでメンバーのヨークストン氏(左)とメイソン氏(右)と充実の練習ラウンドを行った須藤弥勒(提供写真)

ジュニア欧州選手権の会場のロイヤル・マッセルバラGCでメンバーのヨークストン氏(左)とメイソン氏(右)と充実の練習ラウンドを行った須藤弥勒(提供写真)

 ゴルフ世界ジュニアメジャー4勝を誇り「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(10)=ゴルフ5=は27日、ジュニア欧州選手権(31日~6月2日、英国ロイヤル・マッセルバラGC)に向けて試合会場でコースを知り尽くしたメンバーと練習ラウンドを行い、メジャー5勝目に向けて自信を明かした。

 試合会場のロイヤル・マッセルバラGCは長い歴史を持ち「ロイヤル」を冠する名門コース。現地で最終調整を行っている弥勒は「ラフが自然のまま放置されているような状態なので曲げると大変です。無風の場合、距離はそれほど長いわけではないので、いいスコアを出せると思いますが、雨が降ったり、風が吹くと大たたきの危険もあります」と話す。

 コースの難しさを実感していた弥勒に頼もしい援軍が登場した。日本の「天才少女」が来場しているという情報を得たコースメンバーのコリン・ヨークストン氏とジョン・メイソン氏が練習ラウンドの同行を提案。一緒に18ホールを回った。「やはり、地元のメンバーさんはコースを知り尽くしています。貴重なアドバイスをいただき、狙い所と絶対に打ってはいけないエリアの見極めができました。本当に勉強になりました」。熟練のメンバーからコース攻略法を伝授された弥勒は深く感謝した。

 ヨークストン氏は弥勒のプレーを絶賛。「彼女のプレーはアンビリーバブル(信じられない)。ゴルフの本場のスコットランドでも、この年齢でこのレベルは見たことがない。脱帽だよ」と驚きの声を上げた。

 充実の練習ラウンドを終えた弥勒は「恩返しのためにも、ここで優勝します」と改めて宣言した。

 ジュニアゴルフ界では、歴史や予選会を含めた参加人数の多さなどで、世界ジュニア(米カリフォルニア州サンディエゴ)、キッズ世界選手権は(米ノースカロライナ州パインハースト)、マレーシア世界選手権(マレーシア・ジョホバール)、ジュニア欧州選手権(英国スコットランド)が4大メジャーと言われている。弥勒は2018年と19年に世界ジュニアを史上最年少で連覇。2020年にマレーシア世界選手権で優勝。昨年、キッズ世界選手権を制した。これまで3タイトルで計4勝。今回、ジュニア欧州選手権を制すればメジャー5勝目で、史上初のジュニア4大メジャーのグランドスラム達成となる。

 今年1月からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、10歳ながら抜群の存在感を持つ弥勒のもとにはオファーが殺到。その中で、ゴルフ専門店のゴルフ5と所属契約とマネジメント契約、家具などの企画・販売を行う国内有数の大手ニトリとスポンサー契約を結ぶなど、弥勒のスポンサー企業は計8社に及ぶ。10歳の破天荒なアマチュアゴルファーは、ゴルフの本場スコットランドで、さらに腕を磨いている。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。10歳。2歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導で成長を続けている。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇。現在、ドライバーの飛距離は220~230ヤード。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。145センチ、52キロ。

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