異色のアマゴルファー首位発進 「新開地劇場」4代目・渡辺将人が2アンダー「ビックリした」


2アンダーの単独首位発進を決めた渡辺将人

2アンダーの単独首位発進を決めた渡辺将人

◆報知新聞社主催 ▽全日本クラブチャンピオンズ 第61回報知アマゴルフ選手権 第1日(6日、兵庫・関西ゴルフ倶楽部=7008ヤード・パー72)

 地元・神戸出身で、初出場の渡辺将人(ゴールデンバレーGC)が3バーディー、1ボギーの70で回り、2アンダーで首位発進を決めた。1打差2位に増田圭介(ザ・ノースカントリーGC)、森竜也(神奈川CC)、山口祐介(鎌ヶ谷CC)、吉田壮一郎(オリムピック・CC)が続いている。

 トップスタートに、渡辺が柔和な笑みを浮かべた。「少し風の強い所もあったけど、フェアウェーをキープできた。セカンドの距離が残っても、パーオンを続けられた」。グリーンを外したのは、わずか5回程度。バーディーチャンスを待ちながら前半は12番で2メートル、16番で3メートルを奪取。17番のボギーで1つスコアを落としたが、後半は4番で2メートルを沈めるとノーボギーと安定のラウンドで締めた。

 ホールアウト後、「これから仕事で。(出場者で)僕だけ違うかな」と余韻に浸る間もなく苦笑い。本業は神戸・新開地で1946年に開館した大衆演劇劇場「新開地劇場」の舞台運営。曽祖父から続く4代目で、歌謡ショーも開催していた昭和の時代には美空ひばり、村田英雄らがステージを飾った伝統ある劇場だ。

 ゴルフは小学3年時に親族の影響で始め、中学2年からは競技として試合に出続けてきてキャリアは30年超だ。好スタートにも「(順位表を)全然見てなくて、ビックリした。とりあえず(予選突破して)3日目までと思っていたくらい。地元だし、かなりうれしい。ここから崩れないようにして、地元でいい成績を残したい」と控えめ。事業では役者の舞台を支える裏方が、コースで主役を演じきる。

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