50歳となった鉄人・宮本勝昌はシニアとレギュラー16連戦を予告「もう一踏ん張りしてJTへ」


宮本勝昌

宮本勝昌

◆男子プロゴルフツアー Sansan・KBCオーガスタ 最終日(28日、福岡・芥屋GC=7191ヤード、パー72)

 プロ27年目で通算12勝の宮本勝昌(シーミュージック)は4バーディー、2ボギーの70で回り、通算5アンダーの31位で終えた。この日、50歳の節目の誕生日を迎え、ギャラリーからも「お誕生日おめでとう」などと祝福の声が飛んだ。スタート前の早朝から、祝福のLINEがスマホに届き続けたといい、ラウンド後は「谷原秀人と小鯛竜也と回れて、良い思い出になりましたね」と目尻を下げた。

 9月8日開幕のコマツオープン(石川・小松CC)からのシニアツアー参戦を明言した。「ここ数年は、シニアツアーに向けて、を考えながらやってきたので。次のステージというとらえ方です」。前週のマルハンカップ太平洋クラブシニアでは、同じ芹澤信雄に師事する兄弟子の藤田寛之がシニアツアー2勝目を挙げ、日大同期の横尾要がシニアデビューを果たして7位に入った。「要にはシニアでは頑張って欲しいです。先輩や大学時代に一緒にやってきた人たちの名前があるし、また一緒にやれるのはうれしいことですね」と、50歳からの新たな挑戦に宮本は目を輝かせる。

 年内はシニアツアー5試合に参戦予定だという。一方で、レギュラーツアーへの意欲も衰えていない。今季初めには史上6人目となる「シニアとレギュラーでの同一年優勝」を目標に掲げていた。6月のジャパンプレーヤーズ・チャンピオンシップ・サトウ食品では、レギュラーで今季最高の3位に入った。だが、本人の中では、1打差の単独首位で出た最終日に68で回り、2打差3位に敗れたことがショックだったという。「2019年に中日クラウンズを勝った時よりも、ゴルフは良かったので手応えがあった。それでも優勝出来ない。10年前なら勝てていたと思うけど、ツアーのレベルは本当に上がりましたね」と今季13戦で11勝を20代の若手が挙げている、ツアーの急速な若返りの波を感じている。

 それでも、現在の賞金ランクは来季シード圏内の45位。151試合連続出場のツアー記録を誇る鉄人は「もう一踏ん張りして、もう2回くらい優勝争いをすれば、(1998年、2001年、2014年と過去3回制している最終戦のメジャー)日本シリーズJTカップに出られるチャンスはあると思う」と、8月中旬からシニアとレギュラー兼務で16週連続出場の予定を組んでいる。国内トッププロの証しでもある、レギュラーツアー最終戦進出へのこだわりは、持ち続けていく。

 この大会でツアー初優勝を飾った、平均飛距離323・75ヤードでツアー1位の22歳の河本力については「飛距離はものすごいですね。魅力がありますよ。今の飛ばし屋の子達は上手いから、しっかり飛距離をスコアにもつなげてきますよね」と印象を口にした。

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