馬場咲希、勝負の10月スタート 栃木国体で優勝して初体験のツアー連戦に弾みつける


6日からの国体に向け、意気込む馬場咲希(中央)。左は上田澪空、右は茶木詩央

6日からの国体に向け、意気込む馬場咲希(中央)。左は上田澪空、右は茶木詩央

 栃木国体のゴルフ競技は6日から2日間行われる。女子の部(塩原CC開催)には、8月の全米女子アマチュア選手権を制した馬場咲希(17)=代々木高2年=が東京都代表で出場。5日は18ホールを回って最終調整をした。国内初メジャーとなった前週、日本女子オープンは11位でアマ最上位のローアマを獲得。次週から自身初のツアー連戦に挑む“勝負の10月”を迎え、同学年3人のチーム戦を実りの秋への足掛かりとする。

 連日、大観衆の前で粘りのゴルフを演じ、「足が震えた」とさえこぼした国内初メジャーの3日後、馬場は一気に涼しくなったコースで都代表のメンバーと楽しそうにラウンドした。「グリーンが小さく、速いので、しっかり距離感を合わせてプレーできたら。調子は変わらず、普通です」とはにかみながら、初出場の国体に気持ちを向けた。

 チームメートの上田澪空(みく)、茶木詩央(ともに17、共立女二高2年)とは小学2、3年頃からの仲だという。上田とは8月末にフランスで行われた世界アマにナショナルチームで参加し、日本の銅メダルに貢献した。プロに囲まれたツアーから一転し、馬場は「ゴルフは個人戦が多いけど、みんなで協力して良いスコアが出せればというのが楽しみ」。各所に栃木名物のいちごがデザインされ、「いちご食べたい」と等身大の声を弾ませた。

 11位に入った日本女子オープンを「あの難しいコースで自信にもなった」と改めて振り返った。9月の住友生命レディス東海クラシックは、2日間平均でフェアウェーキープ率が25%と低迷して予選落ちしていた。だが、鎌田貴トレーナーは「(夏場の海外遠征から)帰国して、しっかりとトレーニングを積んでいましたから。(予選落ちも)心配はしていなかった」と説明。その言葉通り、前週はドライバーの飛距離も戻った。もう心配はない。

 真価が問われる10月はまず、アマが出場する国体制覇へ。「優勝目指して頑張ります」。短い言葉に決意がにじんだ。今夏、世界を驚かせた17歳は、この勢いに乗って次週に控える富士通レディース、マスターズGCレディースと、自身初のツアー連戦に臨む青写真を描いた。再びゴルフ界を驚かせる秋になる。(岩原 正幸)

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