◆男子プロゴルフツアー 平和PGM選手権 最終日(30日、茨城・PGM石岡GC=7039ヤード、パー70)
首位で出た星野陸也(26)=興和=が地元の茨城県で涙の今季初勝利を挙げた。1イーグル、5バーディー、ボギーなしの63をマークし、通算22アンダーで2位に5打差をつけ、昨年5月のダイヤモンドカップ以来となるツアー6勝目を挙げた。賞金ランキングは3位に浮上。残り5戦での逆転キングを誓った。
2位に5打差をつけて迎えた18番。第2打地点に向かってフェアウェーを歩きながら、星野はもう泣いていた。声援に耳を傾け、ギャラリーの笑顔に目をやり、「ウルッときた」。「ようやく地元の皆さんの前で優勝できた。今までの5回の優勝とは違った感覚」。1メートル弱のウィニングパットを沈めて両手を突き上げた。
スタート前のクラブハウスのトイレで、鏡をのぞいた。「悲しい顔」の自分がいた。夏以降、ゴルフと体調がかみ合わずに低迷。頭の中が弱気でいっぱいになった。「これじゃダメだ」と気持ちを奮い立たせた。16番パー5で2オンを狙い、グリーン右前のバンカーから放り込むイーグルで優勝を決定づけた。
賞金ランキングは約7923万円で3位に浮上した。トップの比嘉一貴との差は約5600万円。「このへんで優勝しないと賞金王争いに絡めないと思っていた。賞金王を目指して頑張りたい」。残りは5試合。逆転キングへ、自信と共に終盤戦へ向かう。(高木 恵)