堀川未来夢、ベストスコア67で自身初逆転V 賞金ランク4位浮上「比嘉にプレッシャーを与えられれば」


優勝を果たした堀川未来夢(カメラ・石田 順平)

優勝を果たした堀川未来夢(カメラ・石田 順平)

◆男子プロゴルフツアー マイナビABC選手権 最終日(6日、兵庫・ABCGC=7217ヤード、パー72)

 1差2位から出た堀川未来夢(みくむ、29)=Wave Energy=が6バーディー、1ボギーとこの日のベストスコアタイ67で回り、通算17アンダーに伸ばして今季2勝、通算4勝目を飾った。最大の武器である3Wの“スティンガー(低弾道)ショット”を軸にマネジメント力を発揮し、安定感高いプレーで戴冠。自身初の逆転Vで、最終日首位から2位に敗れた昨年大会の雪辱を果たした。

 堀川は終始、冷静だった。2位に1差の18番パー5。グリーン奥の逆目ラフから、3打目をピン下り2メートルに止めた。「最善な強く飛ばない方法を選び、自信もあって振り切れた」。狙い通りの1打で勝利を決め、格好良くバーディーで締めた=写真=。

 淡々と、それでいて圧倒した。「必要な時以外は全てスプーン(3W)でレイアップ(刻むこと)」。ドライバーを握ったのは一日2ホール程度で「ピンでなく、セーフティーな方へターゲットを取るマネジメントがいい方向へいった」と、前日の64と2日連続でベストスコアを刻み、完勝した。

 今大会でドライビング1位・河本の316ヤードに対し、61位の250ヤード。“飛ばす時代”において「ドライバーは一番、曲がる要素のあるクラブ。皆が持ってくれることで、逆にマネジメントが勝つ瞬間がある」。フェアウェー&パーキープ率とも2位に胸を張った。

 チャンネル登録者数25万人超の人気ユーチューバーで「戦略性があるのが分かり、楽しさが倍増するという声を聞く」と話す。その醍醐(だいご)味を自らの雄姿で示した。最終戦の日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)まで残り4戦で賞金ランク4位に浮上。「比嘉(一貴)が抜けているが、少しでもプレッシャーを与えられれば」と選手会副会長は、まだまだ盛り上げていく。(宮崎 尚行)

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