◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 最終日(13日、千葉・グレートアイランドC=6741ヤード、パー72)
2打差2位から出た山下美夢有が逆転し、今季4勝目、通算5勝目を飾った。15番で上田桃子、岸部桃子と3人が首位に並ぶ接戦を制した。ツアーの指標が賞金ランクからポイント制に移行した初年度で、21歳103日で史上最年少の年間女王(88年ツアー制施行後)が誕生した。
山下の父・勝臣(まさおみ)さんと母・有貴さんが会場で応援し、娘の快挙を祝福した。コーチも務める父は「もちろんありがたいことですけど、(タイトルを)取れるとは思っていなかったので、ちょっとびっくりです。(最終ホールの)ファーストパットはもうちょっと打たなあかん(笑い)」。母も「うれしい。ほんまにたくさんの方に支えていただいて。ファンの方にもたくさん声をかけていただけるようになって、それが活力になっている。ありがたいです」と語った。
最年少でタイトルをつかんだ美夢有の性格を父は「ああ見えて負けず嫌いなところがある。自分に対して我慢ができない」と明かした。先月のマスターズGCレディースの予選落ちから2人でショットの修正に励み「かなり曲がってたんで。インサイドインの軌道が強くなっていたので、それを大きくした」とうなずく。
前夜は美夢有の大好物の焼き肉を食べた。母は「『まだお肉いる?』って聞いたら、美夢有が『ハラミ~!』って」と笑って明かした。そして真面目なトーンに切り替えると、「ファンを大事にし、夢を与える、ゴルフだけじゃなくて、人間性も高めて、強くやさしいプレーヤーであってほしい」と娘を思いやった。