蝉川泰果8アンダー締め「一気に飛躍した年」来季米挑戦意欲「道、切り開けたら」日本シリーズJTカップ


18番でバーディーを奪い笑顔の蝉川泰果(カメラ・今西  淳)

18番でバーディーを奪い笑顔の蝉川泰果(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 国内男子プロゴルフツアー 今季最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 最終日(4日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 7打差12位から出た、蝉川泰果(東北福祉大4年)は1イーグル、3バーディー、1ボギーの66で回り、通算8アンダーでホールアウトした。まだ全組がプレーを終えていないが、トップ10圏内。

 優勝争いには届かなかったが、アマチュアでスタートした今季を大いに盛り上げた21歳が最終戦の最後に見せた。まずは17番パー5で2オンから5メートルのパットを沈め、イーグル奪取。さらに本コースの名物ホールでもある最難関の18番でピン左13メートルのスライスラインを決めきって、バーディー締めした。蝉川は「途中までうまくいかずに苦いなと思いながら回っていたけど、我慢していたら最後にイーグル、バーディーが来たので良かったですね」と笑みをこぼした。

 今大会の4日間を振り返って、「課題としているスピン量のコントロールというのを、このコースでは本当にコントロールできないと優勝争いに加われない。その課題が、すごく際だった4日間でした」と反省。一方で、「その課題がある中でも、こういった結果というのは良かったと思います。調子が上がっていないなかでも、何とか4日間を通してオーバーパーを打たなかった(70→67→69→66)のは、すごく収穫のある1週間だったと思います」と手応えもにじませた。

 蝉川は今季、9月のパナソニックオープンで1973年のツアー制施行後、史上6人目のアマチュアVを達成。メジャーの日本オープンでは、アマ95年ぶり2人目の優勝&アマ初のツアーV2を成し遂げて、10月末にはプロ転向を表明した。大きな成果を残した今季について、「プロの試合で優勝するという目標も少しはあったけど、本当はQT(予選会)に照準を向けていたので、勝てて日本シリーズにこの年で出られたのは、成長した部分であり、一気に飛躍した年だなと思います」とかみしめた。

 より高みを目指す来季へは、「本当に早くに海外へ行きたいので、行けるように何試合かスポットで参戦すると思うけど、そこでいい結果を残して、少しでもPGA(米ツアー)の道を切り開けたらいいなと思っています」と海外挑戦への意欲を改めて明言。そのために、「スピンコントロールは必要な部分であるし、アプローチのバリエーションだったり、力感をそこまで出さずに打つショットも、もっともっと必要になってくるなと思いました。ドライバーショットは今のままをやっていって、アイアンとかショートゲームのスキルをもっともっと磨いていけば、もっと上へいけるんじゃないかと思います」と、さらなる成長を誓った。

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