女子ゴルフでツアー1勝の植竹希望(サーフビバレッジ)と工藤遥加(フリー)が13日、今年からスポンサー契約を結ぶクレジットカードを発行する三井住友トラストクラブの大会「第5回 ダイナースクラブカップ」(神奈川・横浜CC東C)に登場し、同大会を盛り上げた。
2018年から続く大会で今年は植竹、工藤ら女子プロ30人、アマチュア90人が参加。午前中のスタート時は強い雨が降っていたが、次第に天候は回復した。第1回から参加してきた植竹は18番で残り35ヤードからカップの縁に当たる、約10センチへの絶妙な寄せを披露。「朝は土砂降りだったけど(同組で回った同社の)五十嵐(幸司)社長が晴れ男だったので良かったです」。昨年から出場する工藤も「4ホール目ぐらいから晴れ間も出てきて、皆さん喜んでいたのでホッとしました」と充実の表情を見せた。
三井住友トラストクラブはゴルフに限らず、若い人を応援する取り組みを続けている。世界最大規模の日本酒の品評会を協賛し、「若手奨励賞」を贈呈。東京芸術大学音楽学部と協力し、コンサートも開催してきた。今大会も「飛躍を期待される」プロ10年目以内の女子プロゴルファーが集った。18年、19年、21年に関東地区で、今月上旬には兵庫でも第4回を開催し、今季ツアー2勝のルーキー・川崎春花らも参加した。
プロ6年目の植竹は同社と契約後、今年4月のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝をつかんだ。「まず初優勝できたのは、すごい良かった。1勝できて親を安心させることが、できたのが第一にあります」と冷静に振り返った。このオフは疲労によるケガなどの反省から「体力の底上げ」がテーマ。「毎日筋肉痛」とウェートトレーニングを取り入れ、体重を2~3キロ増量し、強固な体をつくり上げる。キャリアハイを見据える来季へ「2勝以上が目標」と掲げた。
工藤は3月のツアー、Tポイント×ENEOSで10位に入ったものの、勝利に一歩届かず悔しいシーズンとなった。今季からプロ野球で通算224勝を挙げた父・公康氏がアドバイザーとして支える。このオフは「武器としているドライバーショットを極めたい」と基本に立ち返り、打ち込むつもりだ。雪辱の来季へ「まずはステップアップツアーで1勝を挙げて自信をつけたい。レギュラーツアーでも、まずはリランキングで出場権をつかめるように頑張りたいです」。植竹、工藤ともに応援を背に飛躍を誓った。