女子ゴルフの菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が8日、都内のあいおいニッセイ同和損保本社で日本パラスポーツ協会に昨季の獲得賞金から100万円を寄付した。同協会によると、現役アスリートからの寄付は初めて。菅沼は毎年継続していくことを明かした。
「誰かの力になりたいと思ってプロを目指した」という菅沼。所属先のあいおいニッセイ同和損保はパラアスリートへの支援に力を入れており、「同じ所属である私も、何かできないかと思ったのがきっかけ。私も広場恐怖症がある。障害を抱えている選手の活躍を応援したい」と話した。
公共交通機関や、閉ざされた空間で不安を感じる「広場恐怖症」を抱えながらツアーを転戦している。飛行機と新幹線には乗れず、移動は車だけ。北海道と沖縄の試合に出場することができないなか、昨季はトップ10が15回、メルセデス・ランク8位と飛躍を遂げ、賞金約8600万円を獲得した。「今季は優勝したい。今後、何勝もできるように頑張りたい」と目標を挙げた。
日本パラスポーツ協会の森和之会長は「ゴルフが好きで、ステップアップツアーから注目していた。妖精のようなプロが現れたなと思った。パラアスリートに共感して、こういった形でエールを送っていただき、とても感謝している」と述べ、今後の活躍にも期待した。
菅沼は10日に23歳の誕生日を迎える。あいおいニッセイ同和損保の新納啓介社長は「23歳でこういうことを自ら申し出るということは素晴らしいこと。会社にとっても誇り」と語った。12日放送開始予定の同社の自動車保険のCMで、菅沼はCMデビューを果たす。「撮影は緊張したけど楽しかった」と笑顔で振り返った。