◆女子プロゴルフツアー ▽KKT杯バンテリンレディス 第2日(15日、熊本・熊本空港CC=6523ヤード、パー72)
32位で出たツアー14勝の有村智恵(フリー)が8番パー3(173ヤード)でホールインワンを達成した。2021年6月のヨネックスレディス第2ラウンド(R)14番以来6度目。藤田さいきら6人と並ぶツアー最多記録を、地元・熊本で刻んだ。この日は71で回り、通算1アンダーで予選通過を確実にしている。
強風の中で4ユーティリティーで放った第1打は、ピン前5ヤードに落ちてカップに消えた。有村はギャラリーの歓声を浴びながら、両手を挙げて喜んだ。「率直にめちゃくちゃうれしかった」と笑顔が弾けた。
8番は12ヤードの打ち下ろしで、風の影響を受けやすい。大きめのクラブを選択し、低めの強い球を放った。「気持ち良く打てた。会心のショットが、しっかり結果につながってくれたので、うれしかった」。熊本のギャラリーの前でのホールインワンに、喜びもひとしおだった。「今週なかなか攻めたプレーもできなくて、バーディー数も多くない。その中でしっかり光るプレーを見せられたことは、熊本に帰ってきた意味があった。自分自身も幸せな気持ちになれたし、熊本の皆さんにも楽しんでもらえたらいいなと思う」と振り返った。
6度目のツアー最多は「完全に狙っていた」という。7人が並んでいるが、現在ツアーに出場している選手は有村と藤田さいきだけ。「試合に出なくなって完全に諦めていたけど、ここでしっかり取れたので、明日もう一回という欲をもってやりたい」と話し、「今日カメラも誰もいなくて寂しかったので、明日カメラがある勝負がかかっているところで、もう一回いい思い出を作りたい」と気合いを入れた。
昨年11月に妊活のためにツアー休養を宣言。今季初戦となった今大会は、主催社推薦での出場だった。推薦の話が浮上した1か月前から急ピッチで仕上げ、最終的に出場を決めたのは2週間前。地元開催が背中を押した。「熊本への思いも強い。周りの人たちが楽しみにしてくれているっていうのもあったので、ちょっと頑張ってみるかと」と語り、試合に臨んでいた。
▼有村のホールインワン
〈1〉11年7月 スタンレーレディス 第1R 16番
〈2〉12年5月 フンドーキンレディース 第3R 12番
〈3〉17年6月 アース・モンダミンカップ 4R 13番
〈4〉18年9月 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 2R 6番
〈5〉21年6月 ヨネックスレディス 2R 14番
〈6〉23年4月 KKT杯バンテリンレディス 第2R 8番