◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス 第2日(17日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C=6621ヤード、パー72)
58位で出た岩井ツインズの姉・明愛(あきえ、20)が10バーディー、ボギーなしで大会コースレコードの62をマークし、通算10アンダーで首位と4打差の2位に急浮上した。68で回り8アンダー3位に順位を上げた妹・千怜(ちさと、20)=ともにホンダ=と、ツアー史上初となる姉妹最終日最終組に入った。千怜の母の日(5月14日)に続く、父の日Vを逆転で贈る。昨季年間女王の山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=が14アンダーで首位を守り、今季4勝目に王手をかけた。
裏街道の10番から出た明愛の猛攻が、止まらない。最終9番。記録更新がかかったピン上1・5メートルのバーディーパットを沈めて「62」。2019年に田中瑞希が出した大会コースレコードを1打塗り替え、2位に急浮上した。「やってやるぞ、みたいな気持ちで挑んだ。バーディーを何個取ったか分からないぐらい集中していた。自己ベストなのでうれしい」と頬を緩ませた。
10番パー5で63ヤードの第3打を58度のウェッジで3メートル弱につけると、11番は8メートル、12番は4メートルを沈めて3連続バーディー発進。その後も5メートル前後を決めてスコアを伸ばし「パットが入ってくれた。先週も昨日も全然入らなかったが、やっと今日かみ合ってきた」。袖ケ浦CCをホームコースにしている男子プロの牧野裕の助言を受け、大会前から3メートルのパッティング練習を重点的に行ってきた成果が出た。
明愛の猛チャージと双子の妹・千怜の頑張りで、ツアー史上初の姉妹最終日最終組が決まった。「気づいたら一緒だった。すごい楽しみ。意識しすぎずに自分のプレーで皆さんが楽しんでもらえるように頑張りたい」と気持ちを高ぶらせた。前週の宮里藍サントリーレディスでは千怜が今季2勝目、通算4勝目を挙げた。「千怜が勝っていくと焦りもある。自分も勝たないといけないという気持ちもすごいある。追いつけるように、今週もチャンスなので頑張りたい」。日頃から切磋琢磨(せっさたくま)を続けるライバルの存在が刺激になっている。
最終日が母の日だったRKB×三井松島レディスでは、国内男女ツアーを通じて初の双子プレーオフの末に敗れた。18日は父の日。「父の日も、いい思い出になるような日にしたい。優勝をプレゼントしたい」。8歳の時にゴルフを手ほどきしてくれた父・雄士さんに、感謝を込めたツアー2勝目を届ける。
岩井千怜は最終18番で4メートル弱のバーディーパットを沈め、単独3位で最終組に滑り込んだ。16番のリーダーボードをチェックし「1個伸ばせば最終組だというのは頭にありながら、17、18番をプレーしていた」。双子の姉・明愛との最終日最終組に「初ですね。うれしい」と興奮。「2位とは2打差、1位とは6打差もあるので、楽しみつつ追いかけたい」と闘志を燃やした。