松山英樹は75で32位終戦 今田竜二氏が分析「7番のティーショットにつきる。今は我慢の時」


◆米男子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 全米オープン 最終日(18日、米カリフォルニア州ロサンゼルスCC=7252ヤード、パー70)

 8位から出た永野竜太郎(フリー)は1バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの75とスコアを落としたが、通算1オーバー20位で日本勢最上位となった。12位から出た松山英樹(LEXUS)は2バーディー、2ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの75で3オーバーの32位で終えた。ウィンダム・クラーク(米国)が10アンダーでメジャー初優勝を飾った。

 現地でラウンドリポーターを務めた、米ツアー1勝の今田竜二氏が松山のプレーを中心に振り返った。

 松山選手の最終日は7番のティーショットにつきます。5ウッドでカットして打とうとしましたが、左に引っ掛け、林に入りダブルボギーとしました。優勝争いに絡む確率がほぼなくなったことで、少し緊張の糸が切れてしまった印象です。

 11番も、いいティーショットでしたが、運が悪かったとしか言いようがありません。あと1メートル左もしくは右であればグリーンを捉えていたと思いますが、ちょうど硬いところに落ちてしまい、グリーンをオーバーしてトリプルボギーとなりました。松山選手は優勝が狙えないならトップ10、それが狙えないならトップ20と、目標の切り替えが早いタイプの選手ですが、今日はやはりダメージが大きかったのでしょう。

 今週は3つあるパー5の4日間12ホールで1バーディー、1ボギーとスコアを伸ばせず、上位勢と差がついてしまいました。マスターズ(4月)、全米プロ(5月)とメジャーで最終日に崩してしまう傾向が続いているので、今は我慢の時。スイングのどこかで不満があり、自分のプレースタイルを今は信用できないくらい、練習があまりできていないというのが原因かなと思います。ゴルフはメンタルが重要なスポーツ。一度どこかで素晴らしいプレーをして、悪い流れを断ち切るしかないと思います。

 永野選手は、周囲が思う何十倍、何百倍も本人はプレッシャーを感じていたことでしょう。メジャー大会で最終組の近くでプレーすることはそれだけ難しいこと。75というスコアは、今日のこのコンディションの中でよくやった、頑張ったと思います。本人は悔しいところもあったと思いますが、いい意味で彼のためになる1週間だったかと思います。

 (全米オープンは)メンタル的にも体力的にも、10試合連続でプレーしているんじゃないかというくらい疲れるもの。まずは日本に戻り、ゆっくり体を休めてほしい。「当たって砕けろ」「悪いショットが出たら、その時に対処すればいい」という考えで小さなことを考えずにゴルフができれば彼は十分力もあります。飛距離も出て、アイアンもしっかり高い球を出せます。パッティングもうまい選手ですから、(国内)初優勝も遠くないと思います。(プロゴルファー)

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