20歳の長野泰雅がツアータイ記録12アンダーで首位 同組の蝉川泰果8アンダー、谷原秀人7アンダーで3人そろって大爆発


長野泰雅

長野泰雅

◆男子プロゴルフツアー プレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品 第2日(23日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)

 ツアー選手会が主催するトーナメントに156人が出場し、午前組がホールアウトした。23位からスタートした20歳の長野泰雅(福岡地行)が1イーグル、11バーディー、1ボギーの12アンダー、60で回り、通算15アンダーで首位タイに浮上した。

 18ホールの12アンダーはツアータイ記録。ストロークのツアー最少記録は2010年中日クラウンズ(パー70)の石川遼(カシオ)ら58。60ストロークは歴代5位タイ。歴史に残るビッグスコアをたたき出した長野は「フェアウェーに(ボールが)あればバーディーが取れる、という感じでした。パットもよく入りました」と冷静に話した。

 2003年5月6日生まれ。20歳の長野は急成長中だ。21年、福岡・沖学園高3年時にプロ転向。ツアーに初参戦した昨年、10月の日本オープン3位など、いきなり頭角を現した。3023万7359円を稼ぎ、賞金ランク30位でシード権を獲得した。

 今季も、ここまで賞金ランク21位と健闘している。先週のハナ銀行インビテーショナルでは第3日を終えて3位につけていたが、最終日は74とスコアを落とし、12位。「先週のリベンジができればいいですね」と初優勝に意欲を示す。

 絶好調の理由のひとつが先週から投入した新ドライバーだ。「先週から使い始めて、すぐに結果が出ました。直進性があり、飛距離も10ヤードくらい伸びました。フェース面が滑らなくなって、昨日の雨でも影響がありませんでした」と長野は説明した。

 長野はブリヂストンと契約。先々週まで同社の「B―Limited B1」を使用していたが、先週から同社のプロトタイプでプレー。ブリヂストンから詳細の発表はないが、ヘッドには「B―Limited B1LS」と記されている。身長170センチ、体重70キロの体格で平均ドライバー飛距離は302・04ヤードでランク11位。今後、長野の飛距離はさらに伸びそうだ。

 同組の流れも最高だった。通算3勝の若手有望株の22歳、蝉川泰果(フリー)は1イーグル、6バーディー、ボギーなしの64で回り、通算8アンダーとして72位から15位に急浮上。44歳の選手会長、谷原秀人(国際スポーツ振興協会)は6連続を含む8バーディー、1ボギーの65で回り、8位から3位に浮上した。この日、同組3人で計2イーグル、25バーディーが量産され、27アンダーの大フィーバーとなった。

 「谷原選手も長野選手も調子が良くて、うまくはまった感じです。それにしても、同じ組でここまでスコアが伸びることはないので、不思議な感覚。僕も、いいスコアなのに、いいスコアとは思えないというのが本音です」と蝉川は苦笑いしながら話した。

 2人の若手の「タイガ」に挟まれてプレーした谷原は「僕も名前をタイガに変えようかな」と笑顔でジョークを飛ばした。

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