【ホイレーク(英国)17日=高木恵】男子ゴルフ今季メジャー最終戦の全英オープンは20日にロイヤルリバプールGC(7383ヤード、パー71)で開幕する。メジャー初出場の蝉川泰果(フリー)は17日、18ホールをラウンド。「めっちゃ難しい。風が一番難しかった」と初めて回ったコースの印象を語った。
前回開催された2014年大会から、ロイヤルリバプールGCは大きく変貌を遂げた。総距離は71ヤード伸びて7383ヤードになり、パー72からパー71になった。海沿いの17番は458ヤードのパー4から136ヤードのパー3に様変わりした。この日の風は右からのアゲンスト。8アイアンで右に打ち出した第1打は左崖に落ちてロストとなった。「思っている以上に上空の風に持っていかれる。日本と全然違う」と警戒。「手前に落としちゃうとポットバンカーに入る。右に行くと右のポットバンカーに入るし、左に行くと左のポットバンカーに入るし、奥に行くと全部ブッシュか砂地」。スコアが動くホールとなりそうだ。
今大会は東北福祉大の先輩の進藤大典キャディーと、国内ツアーの中日クラウンズ以来となるタッグを組む。進藤キャディーはロイヤルリバプールGCで開催された2014年大会で松山英樹、06年は5位に入った谷原秀人のバッグを担いでいる。「コースを知っているというのもあるし、松山さんを担いでいてあれだけPGA(米ツアー)の優勝を経験しているんで、担いで欲しいなと。大学の先輩なので、コミュニケーションもとりやすい」と全幅の信頼を置く。
1月に米ツアー3試合に出場した蝉川だが、初のメジャーの舞台で楽しみにしていることがある。「まだマキロイだけは見ていなかったんで、本当に生で見たいなって思う。一番見てみたい。スイングとか、立っている雰囲気とかを見てみたい」。自身が小学生の頃から世界のトップで活躍を続けるロリー・マキロイ(英国)から、少しでも多くのことを学ぶ機会にもなる。
アマチュア時代の昨年にパナソニックオープン、日本オープンと2勝し、今年4月の関西オープンでプロ初優勝を遂げた22歳。「どんな結果であっても一皮むけるんじゃないかなっていう風に自分自身考えている。さらに結果が出ればもう一皮むけられるのかなと思うので、本当にこの試合はすごく楽しみにしている」。雨にも負けず、風にも負けず、全力で難コースに立ち向かう。