畑岡奈紗、3位で日本人初5大メジャー全てでトップ10入り 瞬発力アップでさらなるジャンプアップ…担当記者が見た


◆米女子プロゴルフツアー メジャー第4戦 エビアン選手権 最終日(30日、フランス・エビアンリゾートGC=6527ヤード、パー71)

 【エビアン(フランス)30日=高木恵】3打差の2位から出た畑岡奈紗(24)=アビームコンサルティング=は3バーディー、4ボギーの72と伸ばせず、通算7アンダーの3位。日本女子4人目のメジャー制覇はならずも、日本勢初の5大メジャー全トップ10入り。5位で出て70で回った笹生優花(22)=フリー=も3位。フランスのセリーヌ・ブティエ(29)が14アンダーでメジャー初優勝を飾った。

 メジャー2戦連続での最終日最終組は、優勝した地元フランス出身のブティエとのプレー。完全アウェーの雰囲気のなか、食らいつこうとしたが、「不安を感じていた」というショットが勝負どころで乱れたことを残念がった。7月の全米女子オープンは単独首位で最終日を迎えながら4位に終わり、失意に暮れた。傷ついた心を前に動かしながら、本調子とは言えないなかでも、再び優勝争いに加わる畑岡の底力を見た。

 昨年3月から真田和俊トレーナー(37)と組み、体作りに取り組んできた。今では試合がある週も、2日はトレーニングの時間を作る。以前はパワー系が中心だったメニューに新たにジャンプ系を取り入れ、瞬発力にスポットを当てている。「下半身が強くエンジンが大きい。これまでのベースを生かしながら、スピードや、しなやかさといったプラスアルファを育む」と真田氏。垂直跳びは3か月で33センチから50センチにまで数値が向上した。

 パワーとスピードの融合が生み出す、実力者のさらなる進化。2週後のメジャー最終戦AIG全英女子オープン(8月10~13日、ウォルトンヒースGC)へ「目指すところは優勝だけ」と言い切った。日本のエースが夢をかなえる日は近い。

(ゴルフ担当・高木 恵)

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