「ゴルフ天才少女」須藤弥勒が北関東ピアノコンクールで銀賞「ピアノはパットの繊細なタッチに通じます」


北関東ピアノコンクールで銀賞を受賞した「ゴルフ天才少女」須藤弥勒(提供写真)

北関東ピアノコンクールで銀賞を受賞した「ゴルフ天才少女」須藤弥勒(提供写真)

 史上初のジュニアゴルフ世界4大メジャーのグランドスラムを達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(ゴルフ5)が、第24回北関東ピアノコンクール(7月30日、群馬・高崎芸術劇場音楽ホール)のプレコンペティション部門(ソロ)小学校6年生の部で銀賞を獲得したことが31日、分かった。1歳半の時にゴルフとほぼ同時期にピアノを始めた弥勒は、紫のドレス姿でベートーベンの「ソナタ第5番ト長調第1楽章」を演奏。審査員から高く評価された。

 ゴルフとピアノの「二刀流」に励む弥勒は「ピアノを練習することはゴルフにも生きています」と力説する。「リズム感が良くなり、スイングのテンポが良くなります。また、利き手ではない左手が自在に扱えるようになり、パットの繊細なタッチに通じます」と具体的にピアノの効力を説明した。その上で「何よりもピアノを弾いていると楽しいし、大好きなんです」と笑顔で話した。

 ピアノの先生は、武蔵野音大を首席で卒業したという母・みゆきさん。母と触れ合う時間を弥勒は楽しみにしている。「ゴルフと勉強で忙しくて、ピアノの練習時間が少ない中、よく頑張った、と思います」と、みゆきさんはうれしそうに話した。父・憲一さんは「ゴルフだけではなく、勉強はじめ多くのことができることが将来の選択肢を増やすと考えています。限られた時間の中でピアノコンクールの課題に取り組んだ弥勒と、弥勒を支えた妻はよく頑張った、と思います」と目を細めた。

 弥勒は約1年後、日本女子プロゴルフツアーでアマチュアとしてデビューを目指している。現行のツアー規約では満13歳で出場できる。2011年8月6日生まれの弥勒の場合、来年の8月6日以降ツアーに出場可能。「あと1年で13歳になった時、どれくらい成長できているか分かりませんが、勝みなみ選手が持つ15歳293日のツアー史上最年少優勝記録を大きな目標に精進していきたいと思います」と野望を語る。

 小学生のアマチュアゴルファーながら12社・団体とスポンサー契約を締結。抜群の存在感を持つ弥勒が、破天荒な挑戦を続ける。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。11歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇し、頭角を現す。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。昨年8月に横峯良郎氏に弟子入りした。現在、ドライバーの飛距離は約230ヤード。昨年、アマチュア資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで所属契約のゴルフ5をはじめ、12社・団体とスポンサー契約した。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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