原英莉花の決意「自分で打っていく一打に集中」米ツアー予選会スコア誤記で失格「とことん落ち込んだ」


笑顔で練習する原英莉花(カメラ・今西 淳)

笑顔で練習する原英莉花(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 樋口久子・三菱電機レディス 練習日(26日、埼玉・武蔵丘GC=6650ヤード、パー72)

 女子ゴルフの樋口久子・三菱電機レディスは27日から3日間、埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)で開催される。開幕前日の26日、ツアー5勝の原英莉花(24)=NIPPON EXPRESSホールディングス=が取材に応じ、前週の米ツアーの来季出場権を争う2次予選会(QT、米フロリダ州ベニス)でスコア誤記で失格となった心境を語った。失意から立ち直り、今季残り5試合へ再起を図る。

 失意に暮れたQTから原がはい上がる。「自分がやってしまったこと。とことん落ち込んだので反省して、自分で打っていく一打に集中したい。状態としては悪くないし、気持ちで左右されないように、今の調子を保てたら」。気持ちを切り替え、帰国後初戦に臨む。

 QTでは第3ラウンド終了後に、スコア誤記でまさかの失格に。発覚した際は「ウソでしょ…。夢だと思いたかった」と驚きを隠せなかったという。スコア提出後にリーダーボードのスコアが違うことに気づいた。「絶対、自分にはないと思っていた」と普段からスコア確認は念入りに行うといい、ショックは計り知れなかった。どん底の状態をチームの仲間が救った。「つらいはずなのに『まだいけるよ』と言ってくれた。目の前に一緒に戦ってくれる人がいるんだから私も戦いたいと思った」と切り替えた。

 搭乗トラブルにより、帰国したのは24日の夜。荷物だけがトランジット先の空港に送られる中、12時間以上タンパ国際空港で過ごす災難にも襲われた。この日は練習場での調整にとどめ、コースは回っていない。「(疲れは)意外と大丈夫。キャディーさんには、コースコンディションをチェックしてもらっている」と不安はなく大会へ臨む。

 次週の米女子プロゴルフ協会公式戦・TOTOジャパンクラシック(11月2日開幕、茨城・太平洋C美野里C)で優勝すれば、来季米ツアー出場資格を得られる。今大会は「自分の思ったボールを打つ。来週につなげたい」と意気込んだ。第1ラウンドはいずれも今季メジャー大会を制している吉田優利(23)=エプソン=、神谷そら(20)=郵船ロジスティクス=と同組。強さを見せつけ、悔しさを晴らす。(富張 萌黄)

 ◆原のQT失格 第2ラウンド(R)終了時点で、最終QT進出圏の34位。67と追い上げた第3R終了後にリーダーボードのスコアが違っていることに気づき、関係者に報告。スコアカードを見せられ、8番ホールのスコア「5」が「4」と1打少なく記載されていたことが発覚。同伴競技者と読み合わせをしたが、気づかないまま提出し、過少申告となり失格処分となった。

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