2023年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは30日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で開かれる。今年のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位者ら総勢30人が出場。出場予定の9選手を連載で紹介する。第7回は平田憲聖(23)=エレコム=。
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ツアー屈指の難セッティングを持ち前の粘りで攻略した。5月に初優勝を飾った平田は7月の国内メジャー、日本プロ選手権(北海道・恵庭CC)で初日から首位を譲らない完全優勝。最終日は一時2打差3位まで後退したが、「あきらめることなくできた」と後半3つ伸ばして71にまとめ、1973年のツアー制施行後大会最年少Vを果たした。ツアー9位のパーキープ率87・22%をはじめ、大崩れしない安定感がある。
今季、ツアーを席巻した中島啓太(23)、蝉川泰果(22)と同じ「ミレニアム世代」(2000年度生まれ)の一員。「彼らは上位に来るので見るたびに僕も頑張らないと、と刺激をもらう」とライバルに追いつけ、追い越せの姿勢でゴルフに向き合う。2人と同様に海外志向が強く、今季は全英オープンなど米ツアー3試合(日本開催ZOZOチャンピオンシップ6位を含む)を経験した。
自宅で愛犬(ミニチュアシュナウザー)2匹と遊ぶ時は、ポーカーフェースを崩す。「(遠征から)帰ったら時間を忘れるくらい一緒にいたい」と気分転換になっているという。初出場となる日本シリーズ。「出場したい、と目標にやっていたのでうれしい」と明かし、選ばれし30人のフィールドでも「チャンスはある。もちろん、優勝を目指したい」と言い切った。大会最年少記録更新をするメジャー2冠目を狙う。(岩原 正幸)
◆平田 憲聖(ひらた・けんせい)2000年11月26日、大阪・吹田市生まれ。23歳。祖父の影響で7歳からクラブを握り、12歳で本格的にゴルフを始める。大阪学院大3年時の21年、日本学生選手権優勝。同年12月プロ転向。昨年は賞金ランク58位でシード獲得。今年5月のミズノオープンで初優勝。通算2勝。得意クラブはサンドウェッジ。家族は両親、姉。170センチ、70キロ。