（左上から時計回りに）中島啓太、蝉川泰果、金谷拓実、石川遼
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズＪＴカップ 第３日（２日、東京よみうりＣＣ＝７０２３ヤード、パー７０）
２０１５、１９年大会覇者の石川遼（３２）＝カシオ＝が、猛チャージで首位と２打差の３位に急浮上した。８打差９位から出て１イーグル、７バーディー、１ボギーで、１０年に並ぶ大会自己最少６２をマークして通算１１アンダーに伸ばした。２位から出た蝉川泰果（２２）が６６、今季賞金王の中島啓太（２３）＝ともにフリー＝が６８で回り、通算１３アンダーで首位につけ、最終日に挑む。
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今季最終戦の最終日まで非常に面白い優勝争いになった。賞金ランク１～３位の２０代の中島、蝉川、金谷の３人に大会２勝の石川が割って入ってきた。第３日はピン位置は難しかったが風が穏やかで、石川はピンを狙うショートアイアンとパットが素晴らしかった。
この数年、改造してきたスイングがだいぶ完成されてきた。以前は手首の関節を手のひら方向に折り曲げていたが、トップの位置で左手前腕と左手甲が真っすぐになり、ロングショットが安定した。その分、マネジメントや小技にも集中できるようになった。「６２」という今季＆大会自己最少スコアを出せたことは自信になる。最終日は大ギャラリーが予想され、それをプラスにできる強さもある。
東京よみうりＣＣは序盤でバーディーを先行させ、タフな８番から１１番までをいかにしのぐかが攻略のポイントだ。イーグルも狙える１７番パー５と急傾斜のグリーンでツアー屈指の難易度を誇る１８番が待ち受け、２打差なら最後まで全く分からない。中島はほぼ全ての今季部門別成績で上位のオールラウンダー。蝉川は積極的にドライバーの飛距離で攻め、金谷は粘り強さと精神的な強さを持つ。そして１４度出場の経験を持つ石川。役者がそろい、見応え十分な優勝争いとなりそうだ。（プロゴルファー・牧野裕）