◆男子プロゴルフツアー ハナ銀行招待 最終日(16日、韓国・南春川CC=7335ヤード、パー71)
日韓共催大会は、単独首位から出た小木曽喬(27)=フロンティアの介護=が5バーディー、2ボギーの68で回り、通算14アンダーでツアー初優勝を手にした。今季3試合目の首位から出た最終ラウンド。これまではスコアを落とし失速したが、この日は前半からスコアを伸ばし、逃げ切りで“三度目の正直”を果たした。今季最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(11月28日開幕・報知新聞社主催)出場権も2年連続で獲得した。
10センチのウィニングパットを沈めた小木曽が、両手を高々と突き上げた。16年のツアーデビューから8年、初優勝を韓国でつかみ取った。「うれしいの一言。あの瞬間にいられることに幸せを感じたし、自信もあったのですごく楽しくプレーできた」と、喜びに浸った。
1組前にホールアウトした韓国の張裕彬(チャン・ユビン)と並んで迎えた最終18番パー5。第2打をグリーン手前の花道に運ぶと、3打目の寄せをピン真横につけ、右拳を握って勝利を確信した。高校時代に日本アマを制し、鳴り物入りで15年にプロ転向。だが、下部ツアーの活躍だけでレギュラーでは通用せず、「たくさんの人たちに応援してもらって、初優勝を挙げられた」と目を潤ませた。
20年から堀尾研仁コーチの指導を受け「変わることを恐れず、全てやり直したのがいい方向にいった」。勝利への壁を破った27歳は更なる進化を目指していく。
◆小木曽 喬(おぎそ・たかし)1997年3月19日、名古屋市生まれ。27歳。6歳からゴルフを始める。福井工大福井高3年時の2014年、当時日本人最年少の17歳115日で日本アマ優勝。15年に福井工大進学。同年12月にプロ転向。16年に下部ツアーで初優勝。23年は24試合に出場し、全試合で予選通過を果たし、初シードを獲得。178センチ、72キロ。