不倫疑惑報道による出場自粛から復帰 川崎春花、笑顔のイーブンパーで30位発進 温かい声援には「うれしかった」


9番ティーショットを放つ川崎春花

9番ティーショットを放つ川崎春花

◆女子プロゴルフツアー KKT杯バンテリンレディス 第1日(18日、熊本・熊本空港CC=6565ヤード、パー72)

 今季6戦目で初出場した川崎春花(21)=村田製作所=は3バーディー、3ボギーでイーブンパーの72で回り、30位で発進した。不倫疑惑報道による出場自粛から復帰。約1か月半ぶりのラウンドで、はつらつとしたプレーで観客を沸かせ「上出来だった」と笑顔で再出発した。ルーキーの荒木優奈(19)=Sky=、沖せいら(32)=フリー=、永峰咲希(29)=ニトリ=が5アンダーで首位発進した。

 複雑な思いをはねのけ、川崎がコースに帰ってきた。1番で名前がコールされると、大きな拍手を浴びた。「緊張した」。高鳴る鼓動を抑え、鋭いスイングでかっ飛ばした。スコアを2つ落として迎えた16番で7メートル、17番で10メートルのパットを決めて連続バーディー。72で終え「調子は良くなかったけど、自分の中では上出来だと思う」。大粒の涙を流して不倫騒動を謝罪した17日から一転、愛きょうある笑顔がはじけた。

 気温23度。セミの鳴き声、上空を飛び交う飛行機の音にも動じず、片目を数秒閉じて狙いを定めるルーチンで好ショットを連発した。「残り距離と番手、風の読みが全然できてない」と実戦感覚に不安はあったが、高い技術は健在。3、7番はグリーンを外しても正確なアプローチでピンそばに寄せてパーを拾い「100点だった」と自画自賛した。

 3月の開幕直前に一部週刊誌で不倫疑惑を報じられ、前週まで5戦連続で欠場。世間に話題が広がる中、本格的なラウンド練習は難しく「少しずつ練習してたけど、やりきれてなかった」。18ホールを回るのは台湾ツアー以来、1か月半ぶり。アップダウンのあるコースを回りきり「少し疲れたけど、思っていたより疲労は少ない」と胸を張った。

 昨季3勝を挙げ、メルセデス・ランキング9位に入った年間女王候補が再出発を切った。ファンから「頑張れ~」と温かい声援を受け「うれしかった」と川崎。首位と5打差の第2日へ「ショットに不安があるので、練習して不安を消して臨みたい」と予選通過と上位浮上を見据えた。(星野 浩司)

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