日本女子が5大メジャー全制覇へ前進…西郷真央1差2位、アイアン調整で距離にも対応


◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー第1戦 シェブロン選手権 第2日(25日、米テキサス州・カールトンウッズ・クラブ=6911ヤード、パー72)

 第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われたが、日没でサスペンデッドとなった。第1ラウンドで16位の西郷真央(23)=島津製作所=が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算6アンダーで首位と1打差の暫定2位につけた。5大メジャーで唯一日本勢未勝利の大会で、週末の優勝争いに加わった。渋野日向子(26)=サントリー=はイーブンパーの40位で予選突破を確実にした。劉艶(中国)が7アンダーでトップ。

 メジャーの難コースで、西郷が淡々とバーディーを重ねていった。好調のショットを武器に、一気に優勝戦線に浮上し、決勝ラウンドを迎える。「もったいないロング(パー5)でのボギーがあったけど、それ以外はすごくいいプレーだった。難しいピン位置でもチャンスにつけることができた。すごく評価できるかなと思う」と納得の表情を見せた。

 濃霧の影響で開始が予定より1時間以上遅れ「ちょっと集中が切れた」と言いながらも、スタートすると一変。前半の12番パー3で2・5メートルにつけてバーディーを奪い、16番も4メートルを沈めた。後半もパー5の8番で2オンしてバーディー。フェアウェーキープ率は85・7%、パーオン率も77・7%と高く「昨日よりもショットが安定していたので、スコアをまとめやすかった」と好スコアの要因を挙げた。

 パー72で6900ヤードを超す長さにも「今まで経験したことがなかったので、やりがいを感じる」と前向きな姿勢を崩さない。アイアンのロフト角を変えてボールを上げやすくするなど、クラブを調整してきたことも生きた。上位のスコアが伸びず、トップは7アンダーのまま。ツアー初勝利を、日本女子5人目となるメジャー制覇で飾れれば最高だ。

 ルーキーイヤーの昨季は、6月の全米女子プロ選手権、8月のAIG全英女子オープンのメジャー2大会で7位に入るなど躍進。日本勢で小林浩美以来34年ぶり2人目の新人賞「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を獲得した。「このショットの安定感を残り2日続けていきながら、パッティングでしっかり決めきれるようにしたい」。2年目の今季こそ、米ツアーでの勝利を経歴に刻む。

 ◆シェブロン選手権 1983年からメジャーに昇格。2001年から14年まで「クラフト・ナビスコ選手権」、15~21年まで「ANAインスピレーション」として開催。22年に現大会名になり、23年にカリフォルニ州からテキサス州へ会場を移した。日本勢は01年大会の福嶋晃子の2位が最高。トップ5は過去3人で、87年の岡本綾子が5位、22年の渋野日向子が4位。福嶋は02年にも5位に入っている。5大メジャーで唯一、日本勢が未勝利の大会。

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