史上3人目100試合連続出場王手の鉄人・片岡尚之、パパ初Vへ2打差7位浮上


10番ティーショットを放つ片岡尚之(カメラ・今西 淳)

10番ティーショットを放つ片岡尚之(カメラ・今西 淳)

◆男子プロゴルフツアー 前沢杯 第3日(26日、千葉・睦沢町・MZGC=6652ヤード、パー70)

 19位から出たツアー1勝の片岡尚之(27)=フリー=が6バーディー、1ボギーの65と伸ばし、通算12アンダーで首位と2打差の7位に浮上した。生後2か月の長男の前でバーディーを量産。史上3人目の100試合連続出場に王手をかける“鉄人”が、逆転で4年ぶり2勝目を狙う。ツアー10勝の今平周吾(32)=ロピア=、未勝利の小西たかのり(33)=フリー=がともに通算14アンダーで首位に立った。

 パットの名手が圧巻の4連続バーディーで魅せた。片岡尚は11番で5メートル、12番で3メートルを決め、13番は15メートルの難しいフックラインを「距離感もラインも完璧」と読み切りガッツポーズ。14番も3メートルを決めた。「ショットはWifiでした」と打ち損じを、広角に飛ぶ電波にたとえたが「今日は本当にパターでカバーできた」とかみしめた。

 昨年に結婚し、2月に生まれた長男の前で初めて大会でプレーした。「ずっと寝てたので試合は見てない。でも、来てくれてすごくうれしかった」。生後は妻の実家、宮城県に里帰りしてなかなか会えない。ホールアウト後は抱っこし、キスして喜ぶパパの顔に戻った。

 プロ4戦目で初優勝した21年のジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品から99戦連続出場中。宮本勝昌(151戦連続など)、宮里優作(128戦連続)に続く史上3人目の100戦連続に王手をかける。前々週から体調不良に顎(がく)関節症、左肩痛に襲われても「出られる試合は全部出たい」と鉄人ぶりを発揮している。

 首位と2打差。4年ぶり、父親として初Vを射程にとらえた。「混戦なので明日次第でワンチャンスある。あまり意識せずにいいゴルフをしたい」と逆転を目指す。(星野 浩司)

 ◆片岡 尚之(かたおか・なおゆき)1997年12月28日、北海道・江別市出身。27歳。2歳からゴルフを始める。札幌光星高2年時の2014年に北海道アマを16歳の最年少記録で優勝。15、16年にナショナルチームメンバーとして海外競技に出場。同年に東北福祉大進学。4年時の19年にプロ宣言。21年のジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品で初優勝。趣味はダーツ。171センチ、67キロ。家族は妻と1男。

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