13歳の須藤弥勒は6オーバーで104位 大応援団に「予選通過はあきらめません」ヨネックスL


ホールアウト後、須藤弥勒(前列中央左)は大応援団に感謝し、第2日の巻き返しを誓った(カメラ・竹内 達朗)

ホールアウト後、須藤弥勒(前列中央左)は大応援団に感謝し、第2日の巻き返しを誓った(カメラ・竹内 達朗)

◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス第1日(6日、新潟・ヨネックスCC=6339ヤード、パー72)

 ジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる13歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)はツアー4戦目に臨み、2バーディー、5ボギー、1トリプルボギーの6オーバー、78で104位のスタートとなった。

 宮田成華(日立建機日本)が1イーグル、5バーディー、ボギーなしの65で回り、首位スタート。今季7戦目の川崎春花(村田製作所)らが2打差の2位に続く。前年大会覇者の新垣比菜(ダイキン工業)は1オーバーで69位、先週のリゾートトラストレディスで初優勝した早大出身の稲垣那奈子(三菱電機)は3オーバーで91位と出遅れた。

 午前7時30分、13歳の弥勒は10番パー4から第1組でティーオフ。無難にパー発進して迎えた2ホール目の11番パー4でバーディーを先行させ、スタートした選手はまだ15人ながら瞬間的に首位タイに浮上した。

 しかし、絶好のスタートを切りながら、その後、苦しみ、前半の9ホールを5オーバー、41で崩れた。「17番パー4は練習ラウンドより全然、ボールが飛んでいて、第2打をグリーン奥の池に入れてしまいました。バーディーも狙えると思ったのに、それがトリプルボギーになってしまい、痛かったです」と弥勒は痛恨の一打を振り返った。

 ハーフターンする前、キャディーを務める母みゆきさんが「前半はなかったこととして考えよう。また、ここから新しいスタートだよ」とアドバイスしたという。後半は1バーディー、2ボギーの37と持ちこたえ、第1日を108人中104位で終えた。

 幼少期から抜群の存在感を発揮していた弥勒は、昨年8月6日に日本女子プロツアーが定める出場可能な年齢の13歳となり、複数のトーナメントから主催者推薦出場のオファーを受けた。その中で昨季は2試合、今季は1試合に出場したが、いずれも予選落ち。プロの高い壁にぶつかっているが、13歳はたゆまぬ努力を続け、今大会へ意欲的に挑んだ。大会前、弥勒は「目標は予選通過です」と明言。ツアー参戦4戦目で現行制度としては最年少記録となる予選突破を目指す決意を明かしていた。

 第1日を終え、予選通過ラインは1アンダー。7打も離れているが、弥勒は「決して、あきらめません」と必死に前を向く。

 この日は、弥勒が好きなピンク色のシャツを着た大応援団が約30人も駆けつけた。似顔絵と「頑張れミロク!」と書かれたタオルを掲げながら18ホールを回った。

 「応援団の皆さんの存在はとても心強かったです。皆さんのために最後まであきらめずに戦います」13歳は言葉に力を込めた。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく) 2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年8月に横峯良郎氏に弟子入り。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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