あるぞ史上最年少V! 15歳アマ・広吉優梨菜が4打差8位で最終日へ「なるべく上にいけるように…」


3番でティーショットを放ち打球を見る広吉優梨菜 (カメラ・堺 恒志)

3番でティーショットを放ち打球を見る広吉優梨菜 (カメラ・堺 恒志)

◆女子プロゴルフツアー 資生堂・JALレディス 第3日(5日、神奈川・戸塚CC=6766ヤード、パー72)

 15歳アマチュアの広吉優梨菜(福岡第一高1年)が5バーディー、1ダブルボギーの69をマークし、通算3アンダーで首位と4打差の8位に浮上した。

 前半の4番で初バーディーを奪った後、9番は第1打から3度バンカーに入れてダブルボギーをたたいた。それでも、後半は10番で4メートルを決めて伸ばし、12番から3連続バーディーと伸ばした。「ショットが良かった。後半はワンピン以内についてくれて、すごくいいプレーができた」と自画自賛した。

 15歳127日で初優勝すれば、昨年のメジャー・ワールドレディス・サロンパスカップで15歳176日で国内男女ツアーを通じて最年少Vを飾った当時アマチュアの李暁松(リ・ヒョソン、韓国)を抜く新記録。日本人選手でも、アマチュアだった14年に15歳293日で初Vを飾った勝みなみ(明治安田)を超える快挙となる。

 福岡県出身の広吉は、9歳でゴルフを始めた。昨年の日本ジュニア選手権(12~14歳の部)で優勝。14歳で出場した昨年の住友生命レディス東海クラシックで17位に入るなど、実力を発揮している。目標の選手は国内ツアー4勝の吉田優利(エプソン)。ドライバーの平均飛距離は240ヤードを誇る一方、「グリーンを狙うアイアンショットが得意」と言う。

 元世界ランク1位の宮里藍さんから授かった“金言”がある。6月に出場した宮里藍サントリーレディス(兵庫)の開幕前。座談会で「自分はスコアが伸びない方で、連続バーディーが取れない」と悩みを相談すると、「試合じゃない時でも、バーディーを何回連続で取れるか、試合に近い状態で練習するといいよ」と教わった。

 自身が生まれる前から活躍した藍さんの現役時代は知らないが「すごい偉大な人です」とニッコリ。レジェンドからのアドバイスを胸に刻み、「藍さんに言われたことを意識して練習した。今日は3連続バーディー(12~14番)が取れたから、すごくためになった」とかみしめた。

 ツアー出場5戦目で、トップ10で最終日を迎えるのは初。15歳の新星への期待は膨らむばかりだが、広吉は冷静に最終日を見据える。「スコアを伸ばして、なるべく上にいけるように頑張りたい」。静かな口調の中に、強い闘志をみなぎらせた。(星野 浩司)

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