プロ18年目35歳・木戸愛が最長ブランクVへ首位タイ浮上


通算7アンダーで首位の木戸

通算7アンダーで首位の木戸

◆女子プロゴルフツアー 資生堂・JALレディス 第3日(5日、神奈川・戸塚CC=6766ヤード、パー72)

 6位で出たプロ18年目の木戸愛(めぐみ、35)=日本ケアサプライ=が6バーディー、1ボギーでこの日ベストの67をマークし、通算7アンダーで永峰咲希(30)=ニトリ=と並ぶ首位に浮上した。狙うは12年のサマンサタバサレディース以来、12年349日ぶりの2勝目。22年に11年189日ぶり優勝を飾った金田久美子(35)=スタンレー電気=を抜き、88年のツアー制施行後の最長ブランクVを目指す。

 したたり落ちそうな汗をぬぐい、35歳の木戸が猛チャージした。パターを替え「長いパットが入り、スコアにつながった」。2番は11メートル、4番は5メートル、5番は9メートルを沈めてバーディーを量産した。パーオン率は全体1位の94・44%。ショットもさえた。12年349日ぶりの最長ブランクVに王手をかけた。

 19年にシード権を失い、23年は23戦中14戦で予選落ち。同12月には、元プロレスラーの父・修さんが73歳で他界した。失意の木戸は「自分のゴルフを何とかしたい。まだできることがある」と、男子ツアー最多94勝の尾崎将司(78)に弟子入りした。

 師匠の教えは「思い切り振れ」。千葉市内のジャンボ邸に月曜日を中心に通い、先端に羽根がついた特製の素振り棒は「超友達」と毎日振った。今季の平均飛距離241・43ヤードは2年前から約10ヤード伸びたが「まだ進化の途中です」と笑う。

 「『一生懸命、前向きに頑張っていればいい日が来る』。父の言葉が背中を押してくれている。いい報告ができるように、明日は思い切りチャレンジしたい」。涙ながらに、師匠と天国の父に2勝目を届けることを誓った。(星野 浩司)

 ◆木戸 愛(きど・めぐみ)1989年12月26日、神奈川・横須賀市生まれ。35歳。10歳でゴルフを始め、宮城・東北高卒業後の2008年にプロテスト合格。11年に賞金ランク49位で初シードを獲得。12年7月のサマンサタバサレディースで初勝利。23年8月8日、男子プロの神農洋平と結婚。父は同年12月に死去した元プロレスラーの修さん。23年オフから尾崎将司に弟子入り。172センチ、56キロ。

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