
通算14アンダーで優勝しトロフィーを掲げる柏原明日架(カメラ・今西 淳)
◇女子プロゴルフツアー NEC軽井沢72 最終日(17日、長野・軽井沢72G北C=6625ヤード、パー72)
首位で出た柏原明日架(富士通)がルーキーの寺岡沙弥香(フリー)に1打競り勝ち、2019年マスターズGCレディース以来6年ぶりとなる3勝目を挙げた。この日は4バーディー、ノーボギーの68で回り、通算14アンダーで真夏の軽井沢決戦を制した。
9、10、14番で2~3メートルのパーパットをしぶとくねじ込み食らいつくと、15、16番で5メートルを沈めて連続バーディーを奪い、単独トップに立って振り切った。ウイニングパットを沈めると、静かに左手を挙げた。「3勝目までが長かった」と喜びをかみしめた。父・武道さんに贈る勝利でもあった。「父が来てくれて、初めて目の前で優勝を見せられた」と涙を流し、「それが優勝できた理由だと思う」と語った。
表彰式後の優勝会見では、2024年2月に結婚した一般男性と今年に入って離婚していたことを明かした。結婚後にゴルフとの向き合い方は変わったかという質問に対し「ええと…離婚したんですよね」と告白した。
結婚後に過去の不倫問題が報じられたこともあった。「たくさんの方に心配や迷惑をかけて。ゴルフを続けていってもいいのかなっていう風に思う時間もあった。応援してくれる、連絡をくれる所属の富士通さんに一日でもはやく恩返しがしたいと思って、今までずっと頑張ってきた。少しは恩返しができたんじゃないかなと思うし、自分自身でもいろいろと考えを改めるきっかけだったと思って、前を向くしかないと思って頑張ってきた。本当に私一人だけの優勝じゃないなと、今この年になって本当に心から思う」と口にした。
◆柏原 明日架(かしわばら・あすか)1996年1月30日、宮崎市生まれ。29歳。7歳でゴルフを始め、2010年に全国中学選手権で優勝、日本女子アマ2位。12年に16歳以下の男女混合ジュニア選手権で優勝。宮崎・日章学園高を卒業後、14年7月にプロテストに合格。19年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでツアー初優勝、同年のマスターズGCレディースで2勝目。趣味は写真。171センチ、63キロ。