
8番をプレーする有村智恵。通算1オーバーで24位に付けた(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第2戦 ソニー日本女子プロ選手権 第3日(13日、茨城・大洗GC=6840ヤード、パー72)
ツアー14勝で37歳の有村智恵(フリー)が出産から復帰後初の予選通過を決めた。第3ラウンドは40位で出て3バーディー、2ボギーの71で回り、通算1オーバーの24位に浮上した。
出だしの10番パー5で第3打を1メートルに寄せてバーディー発進。ラフが深く、全長も長い難コースでパーを重ねると、後半の2番で7メートルのロングパットをねじ込み、4番は1メートルにつけてバーディーを奪った。終盤に2ボギーを打ち「自分の中ではアンダーパーは合格点だけど、後半に短いパットを外すボギーがあった。トータルアンダーパーにいきたい、トップ10見えるじゃんとか思い始めてしまい、まだまだ自分の中に何かいるなと感じた」と苦笑した。
昨年4月に双子の男児を出産して今年4月に約2年ぶりにツアー復帰後、出場3戦目で初の予選突破に「うれしい」と笑顔。代わりに子育てをサポートしてくれている家族から「予選通過は自分たちが頑張ってきた甲斐があった。報われてすごいうれしい」と喜ばれたといい「今は1人のゴルフじゃないんだなと感じている」とかみしめた。
日没順延から再開した第2Rの後半8番のグリーンからプレーし、通算2オーバーの40位で予選突破。約時間後に始まる第3Rを前に練習場でボールを打っていた時、「最後の2球でいい感覚があった」と気づきがあった。約5か月ぶりのレギュラーツアー出場に向け「いっぱい振ることをやってきた」というが、「思い切り手の力を抜いて、脱力させてクラブを走らせる方で振ったら、すごいタイミングがどハマりだった」と好ショットを連発した。
2人の子どもは成長し「歩き回ったり、意思が強くなって目が離せない。ずっとごはんを作ったり、追いかけ回してる日々です」と母親の顔をのぞかせる。出産後は平均飛距離が約10ヤード落ちたが、「この数か月、圧倒的にパワーがついた」と有村。最終日に向けて「目の前の一打に集中して打つことを意識したい」と力を込めた。