
申ジエ
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第3戦 日本女子オープン 第3日(4日、兵庫・チェリーヒルズGC=6616ヤード、パー72)
第3ラウンドが進行しており、ツアー29勝の申ジエ(韓国)が49位で出て、2度の3連続を含む8バーディー、ボギーなしで大会記録(パー72)に並ぶ64をマークし、通算10アンダーに伸ばした。ホールアウトした時点ではまだ最終組がスタート前だったが、首位と1打差の2位に浮上した。
穴井詩(らら、ゴルフ5)との2サム(2人1組)でスタート。3番で4メートルを沈めると、7~9番、13~15番で2度の3連続バーディーを奪った。「半分くらいは1メートル以内だった」と7、9、12、14番はピンそばに寄せ、高精度のショットを連発して猛チャージした。
最終18番パー5。残り198ヤードの第2打を5ウッドで2オンを狙って強振。「当たりは良かったけど、ちょっと短かった」と手前の池の縁にあるレッドペナルティーエリア内の深いラフに止まった。「球が当たらないように」とピンを抜いて、高く上げて狙ったアプローチは寄せ切れずにパーに終わった。それでも、大会記録に並ぶ64をマーク。「トップがどこまで走るか分からないけど、自分は頑張った一日。集中力が良かった」と達成感をかみしめた。
第2日まで今ひとつだったパッティングがおもしろいように決まった。この日朝、パターのグリップ部分に「手が打ちやすくなるように」と従来より2グラム増やした12グラムの重りなまりを付けた。「選手は感覚は敏感だから、2グラムはすごく大きい。私は0・5グラムの変化も分かる。今日は良かった」。3番は3メートルのスライスラインを沈め「一番良かった」と自画自賛。5番は9メートルのパーパット、13番は6メートルのバーディーパットを沈めた。
今季は5月にメジャー初戦のワールドレディスサロンパスカップで通算29勝目。王手をかけている史上7人目の永久シード獲得への思いは「もちろんある。冬の合宿はサロンパスカップを狙って準備して優勝できて、その後はこの試合に向けてやってきた。明日まだ18ホールあるから、自分のプレーをすれば結果は関係なくいい状態でやる」と見据えた。
オフにともに合宿を行い、技術のアドバイスをしてきた金沢志奈(クレスコ)が9月のソニー日本女子プロ選手権を制し、今季のメジャーは2人で飾ってきた。申は「私と志奈で一緒に上がって、いい勝負をしたい」と“弟子”との優勝争いを熱望した。