賞金王のボードを手にする金子駆大（カメラ・今西 淳）
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー ２５年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズＪＴカップ 最終日（７日、東京よみうりＣＣ＝７００２ヤード、パー７０）
賞金ランク１位の金子駆大（こうた、２３）＝ＮＴＰホールディングス＝が初の賞金王に輝いた。通算４アンダーで７位に入り、勝てば逆転賞金王の可能性があった同ランク３位の蝉川泰果（２４）＝アース製薬＝の優勝がなくなり、戴冠が決まった。今季は初優勝を含む２勝を挙げ、賞金１億２０２３万１００９円を獲得。２３歳９４日での戴冠は０９年の石川遼（１８歳）、１３年の松山英樹（２１歳）に次ぐ史上３位の年少記録。７３年のツアー制施行後、初優勝したシーズンに賞金王になるのは日本人初。来季ツアーからポイントランク制に移行するため、最後の賞金王となった。
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金子のトレーナーを務める山喜亮さん（４２）は「骨格が丈夫。けがが少なく、恵まれた体をしてる。スイングの仕組みと再現性は高い。ゴルフの天才です」と絶賛した。
金子が１１歳の頃から、名古屋市の実家の真裏にある接骨院で山喜さんが体をケア。筋肉質でがっちりした体形は「クマみたいな」と頑強で、両手を腰に当てて前に動かすと両肘がつくほど肩甲骨まわりの筋肉は柔軟性があり「大谷翔平みたいに柔らかい」と例えて評す。
テイクバック時に首を右に動かし、左肘を抜くスイングが特徴。特に負担がかかる首や肘、足首などを練習前に１５分、試合後に３０分ほどマッサージを施す。金子は手先でなく、体全体でスイングするだけに「体の状態で成績、パフォーマンスが左右される」と山喜さん。２週前のダンロップフェニックス後、金子から「体が動かなくなった。どうしたらいいか？」とＬＩＮＥが届き、オンラインでケアやトレーニングを指導した。山喜さんと二人三脚でつくり上げた、安定したコンディションで賞金王にたどりついた。