「参考にならない」ことも男子ツアーの魅力 選手会主催大会でプロがレッスン 佐藤大平インタビュー【全4回連載の第2回】


大会実行委員長を務める昨年覇者の佐藤大平

大会実行委員長を務める昨年覇者の佐藤大平

 男子プロゴルフツアーの「フォーティネット プレーヤーズ カップ」が10月22~25日、千葉・成田ヒルズCCで行われる。「プレーヤーとファンがかつてなく強くつながる大会」をテーマに立ち上げられた選手会主催のトーナメントは今年で2回目。スポーツ報知では4回にわたって、大会を特集する。第2回は初代王者で大会実行委員長の佐藤大平(33)=クリヤマホールディングス=のインタビュー。ファンに楽しんでもらうための、選手主体の取り組みを語った。

 感動の涙はすぐに吹き飛んだ。佐藤の元に重大ミッションの案内が届いたのは、初優勝の表彰式と会見を終えてホッと一息ついた頃だった。この大会は優勝者が翌年の大会実行委員長を務めることを知らされた。

 「『理事会で決まっているから。来年やってください』と。『あ、そうですか。ありがとうございます』という感じでした。真っ先に思ったのは『僕で大丈夫かな』ということ。やはり自分が初優勝した場所に1年たって戻るということは特別な思いではありますし、そこに大会実行委員長という大役が加わる。ファンの方に喜んでいただける大会になればいいなと思っています」

 選手会主催の大会ならではのトライも多い。今年は新たに、選手によるレッスン会を開催する。24日土曜日にコースの練習場スペースを利用。当日朝10時半から受け付けを開始し、約15分のグループレッスンを予定している。

 「ゴルフ経験者、初心者、ファンの皆さんはもちろん、ジュニアゴルファーにもぜひ来ていただきたい。僕らのジュニア時代は、そんなふうにプロゴルファーと接する機会が少なかったんですよね。小学、中学の頃にプロゴルファーと触れる機会はあまりありませんでした。だからジュニアの時に、そうやって触れられるって、めちゃくちゃいいことだと思うんです。『楽しい』とか『うれしい』とか思ってもらえるような時間になったらなと」

 昨年は選手の発案で、ローピングの位置を変えた。選手とギャラリーの距離を近づけることが目的だった。

 「今年もやります。ギャラリーの方に、できるだけ目の前でプレーを見てほしい。男子選手のインパクト音だとか、球の速度だとか、近くで見ると新鮮だと思うんです。生観戦の醍醐味といっていいのではないでしょうか。今年も引き続き、可能な限りギリギリまで攻めたい」

 人気回復へ、男子ゴルフの存在感をどう高めていくか。「ライブ観戦」だからこそ伝わる男子プロの魅力は多い。

 「プロアマで一緒に回った人によく言われるのは、『男子のプレーは参考にならない』って。でも僕は、それっていいことだと思うんですよ。僕らも職業としてやっていますから。それを見てもらって、実感してもらえるわけですから。それって、男子ツアーの魅力についての答えだと思うんですよ。同じゴルフをしているからこそ分かるすごさ。『参考にならない』って、そういうことだと思うんです。プロスポーツなんだから、音も違うし球筋も違うし。何もかもが違うっていうのは多分、普通じゃないですかね。プロだから、それを見てもらうっていうのが一番大きいんじゃないでしょうか。その場所に来て体験してもらうというか、音を聞くとか、球が飛んでいく感じを見るとか。現場に立って見てもらわないと分からないことですよね。そういうのを見に来てもらうっていうのが、一番だと思います」

 男子プロのイメージについても触れた。佐藤自身、見た目はワイルドだが、心は優しい男として知られている。3児の父は子ども思いだ。

 「男子って意外と怖くないよ、って知ってほしいです。本当にゴルフが好きな人は、女子の試合だけでなく男子の試合も見てくれるじゃないですか。実際、コースで子どもに声をかけたり、優しい男子プロって多いと思うんですよ。子どもにボールをプレゼントしている人も多いですし。どんなに調子が悪くても、そういうことはやっていきたいなと思います。つないでいくというか、『ゴルフやってみたいな』って思ってもらえたら幸せですよね」

 「第5のメジャー」を目指して設立されたトーナメントは、会場の雰囲気も華やかだ。

 「去年、スタンドがめちゃくちゃ大きいなと思ったことを覚えています。雰囲気がすごく良かった。会場全体が大会のイメージカラーの赤に包まれていて。最終ホールに大きなスタンドがあって、ギャラリーの方から『おめでとう』の声をたくさんもらったんです。すごく嬉しかったですね」

 大会スローガンは「飛ばせ、つぎの次元へ。」

 「トーナメントが家族で出かける機会になったらいいなと思うんですよね。子どもたちに少しでも、何かを与えられたらいいですよね。ちょっとでもゴルフファンやゴルフ人口が増えてくれたら、それだけでも嬉しいじゃないですか。これからにつながるような、そういう機会になればいいなと思います」

 大会実行委員長として、ディフェンディングチャンピオンとして、忙しい1週間になりそうだ。(高木 恵)

 ◆最新情報はJGTO(日本ゴルフツアー機構)のSNS、大会HPで随時告知していくのでお楽しみに!

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