
37歳の誕生日優勝を飾った藤本佳則は、贈られたバースデーケーキを笑顔で吹き消した(カメラ・今西 淳)
◆男子プロゴルフツアー フォーティネット・プレーヤーズ・カップ 最終日(25日、千葉・成田ヒルズCC=7105ヤード、パー71)
最終日が37歳の誕生日だった藤本佳則(国際スポーツ振興協会)が初日から首位を譲らず、5月の関西オープン以来となる今季2勝目、通算4勝目を挙げた。5バーディー、ボギーなしの66をマークし、通算15アンダーで逃げ切り、バースデー完全Vを果たした。大会直前にヘルニアのレーザー治療を受けて臨んだ選手会主催大会で、強いゴルフを見せつけた。年間王者を争うポイントランキングは5位から2位に浮上した。
風にも負けず、淡々と。藤本が、技と経験と気持ちで勝ち切った。自身初の完全優勝と年間複数回優勝で、自らのバースデーを祝った。「1年で2回勝ったことがなかったので、まさかこんな日が来るとは。すごいハッピー。誕生日よりも、勝てたことの方がうれしい」。後輩の皆本祐介が用意したバースデーケーキのろうそくを一気に吹き消し、幸運の神様「ビリケン」似の笑顔になった。
ショットがしっくりこないまま終えた前日の競技後にヒントをつかんだ。「これやったら、はまるんちゃうかなって。半分賭け」。ダウンスイングの軌道を「シャフトの幅1本分」体に近づけたことで、ぶれを解消した。4連続バーディーで出ると、難易度が上がる後半はパーを重ねた。「あれだけ風が吹くとバーディーは難しい。楽にパーを取っていくという考えでやっていた」。左サイドに池が広がる18番。右バンカーの難しいライからの2打目でグリーンを捉え勝負を決めた。
37歳を迎えた。「気持ちはまだルーキー。体は年相応」。近年は腰痛に悩まされてきた。今大会の開幕直前に、ベテランは大きな決断を下していた。実は、19日にヘルニアのレーザー治療を受けたばかりだった。「試合をやってみないことには分からん」と不安を口にしていたが、驚くほどに負担が和らいだ。大会中、ラウンド後に球を打ち込む元気もあった。
7年ぶりの米ツアー参戦となった2週前のベイカレント・クラシック・レクサスも大きな刺激を生んだ。「いろんな選手を見られたし、向上しないとあかん部分も見えた」。東北福祉大の2学年後輩の松山英樹(34)、ミンウ・リー(オーストラリア)らの練習を食い入るように見入った。3勝目まで13年を要し、4勝目には5か月でたどり着いた。「感慨深い。昔よりうまくなっているのかな」。プロ15年目の今も、志にかげりはない。(高木 恵)

