◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第2戦・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 第2日(9日、北海道・登別CC、6750ヤード、パー72)
12位から出た工藤遥加(23)=フリー=が3バーディー、3ボギーの72で回って通算1オーバー。8位ながら首位との差を5打から3打に縮めた。父でソフトバンク・工藤公康監督(53)が愛飲する「青汁」を飲み夏バテを撃退。予選会から勝ち上がった選手としては大会史上初の優勝を狙う。通算2アンダーで下川めぐみ(33)=環境ステーション=が単独首位。
我慢と辛抱を続け、工藤がV戦線に残った。パワー自慢だが、1Wを使ったのは3ホールだけ。約15センチの深いラフへの打ち込みを避ける安全策を取った。豪快だったオーバースイングはコンパクトに変更。「今週はずっと方向重視です」。難コースで最後まで耐えた。
昨年は賞金ランク83位で初のシード権獲得に失敗。8月の関東地区予選会を7位で突破し、今大会の出場権を得た。予選会を突破した選手が今大会を制した例はない。史上初の快挙達成へ期待がかかるが「1打に集中することがテーマ」と視線は足元を見つめる。
先月は夏バテで体調不良に。父が現役時代から愛飲する「青汁」を飲むようになった。「苦いのは苦手」だが体調管理を優先。「水に溶かすと苦いので粉末を喉の奥まで入れて、水で流し込む」。ラウンド後も居残りでパット練習を続けるなど、体調面の不安がなくなった。
無料通信アプリ「LINE」を家族で共有し連絡を取り合う。ソフトバンクは首位を独走しながら失速。9日の試合前の時点で、2位・日本ハムに0・5ゲーム差まで追い詰められた。「最近は父の調子が悪すぎて連絡が減っているんです。返事が来ません」と苦笑い。プロ6年目、悲願の初Vをもぎ取り、父を安心させたい。(高橋 宏磁)