遼、プロ初ノースイング最終調整…13日から日本OP、疲労で練習Rドタキャン


 男子プロゴルフツアーのメジャー第3戦、日本オープンは13日から4日間、埼玉・狭山GC(7208ヤード、パー70)で行われる。4年ぶりに出場する石川遼(25)=カシオ=は12日、疲労のため予定していた練習ラウンドを中止。開幕前日にクラブを握ることなく、プロ初の“ノースイング最終調整”となったが、松山英樹(24)=LEXUS=、13年マスターズ王者アダム・スコット(36)=豪州=との同組対決を制し、次週の米ツアー復帰へ弾みをつける。

 石川が4年ぶりの日本オープンへ、真っすぐな思いを口にした。「一度でいいからというより、人生で何回でもいいから勝ちたい試合」。次週は20日開幕のCIMBクラシック(マレーシア)で米ツアーに復帰予定。ゴルファー日本一の称号を得て、世界に再挑戦する。

 息巻く遼に試練が訪れた。「昨日のプロアマから体の回りがよくない」と太もも、でん部、背筋に疲労が残る状態。マッサージを繰り返したが解消されず。この日朝に急きょ、練習ラウンドの中止を決断した。「球を打っても、いいスイングはできないから」。コース外でもクラブを握らない考えで、会見と昼食だけを終えてコースを後にした。

 08年のプロ転向後、試合前日に一度もスイングをしないのは初めてだ。「不安はない。逆に無理をして、筋肉疲労が残る方が不安。明日の1番ホールから、いい体の回転ができるのが大事」と言い切った。宿舎には専用マットを持ち込み、疲労蓄積を抑えることに専念。フェアウェーが狭く、ラフが深い難コースにも「(大会前に)3ラウンド回って、全部頭に入っている」と自信は揺らがない。

 松山、スコットとの同組対決にNHKの予選ラウンド2日間の中継ホールは、予定より5つ増えて12となるなど注目度は高まる一方だ。練習日だったこの日のギャラリー数は大会史上4番目の1216人で、大会通じての最多観客動員の期待も膨らむ。「(同組から)一人でも優勝争いすれば、その数に届く。それが自分であれば一番」。まずは体の回復を優先させて、メジャー2勝目を狙う。(浜田 洋平)

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