ゴルフとは「人生において大切なもの。感謝の気持ちでいっぱい」…引退の藍に聞く


引退会見で涙をこらえる宮里藍

引退会見で涙をこらえる宮里藍

 今季限りでの現役引退を表明した女子プロゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が29日、都内のホテルで会見を開いた。

-日本のファンは今後どこで見られる?

 「できるだけ、自分がプレーできるチャンスがあれば(日本で)したい。今のところ来週のサントリーレディースで一区切り置いて、エビアンまで戦って、後はどうかなという流れ」

-第二の人生何をする?

 「具体的には決まっていない。一度現役の視点を外れてみないと、自分が次何ができるか可能性の広がり方も違ってくる。年内は自分のエネルギーを試合に注いで、そこから少しゆっくりして、自分に何ができるか改めて考えていきたい」

-結婚は?

 「それは今のところはないです。すみません」

-子供ができたらゴルフを勧めるか?

 「そうですね。こういう環境なので、全くゴルフさせないことにはならないけど、一緒に遊ぶような感じであればやってみたい」

-日本の若い選手たちへのメッセージ

 「本当にゴルフがうまい選手が多いというか、技術的にもフィジカル的にも恵まれてる選手たくさんいる。これからが楽しみだなという選手がたくさんいて、刺激をもらっていた。今の日本ゴルフ界は良いところにあると思う。それを客観的に見られてる分、危機感もある。これが永遠に続くわけではない。プロ意識を持って、支えて下さる方に感謝の気持ちがあればずっと続いていくと思う。軸をぶれずにやってもらえたら」

-昔から色々なことに誠実に向き合ってきた

 「常々、父からはプロゴルファーである前に普通の人でありなさいと言われて育ってきたので、自分なりに皆さんに誠意をお伝えしてきたつもり。それがいい形になっているのであれば、それは父の教えが良かったと思う」

-ゴルフとは?

 「人生において大切なもの。プロになって14年、内容の濃い時間をすごしてきたし、ゴルフを通じてたくさんの人と知り合えて自分の人生が豊かになった。ゴルフには感謝の気持ちでいっぱいです」

―一番思い出に残っている試合、ショットは?

 「アマチュアで勝った(03年の)ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンはターニングポイントになった。あの試合なくては今の自分はない。ツアーでは(09年の)エビアンマスターズの初優勝が思い出に残っている。4年かかってもぎ取った優勝だったので、達成感あった。その前にドライバーのスランプもあったので、プレーオフの18番のティーショットはスランプを乗り越えた一瞬だったので、良く覚えている」

-世界で活躍できた要因は?

 「自分自身と向き合えたこと。米ツアーで小柄な方で、パワーもない。でもショットの精度と小技で勝負するところにメンタルトレーニングも加わって、そこが土台となって戦えた。そこがゴルフの良いところ。自分自身をコントロールして、自分のゴルフを信じるところできた」

-引退を決める上で影響を受けた人物、かけてもらった言葉は

 「誰にも話してなかったので、自分自身で決めたこと」

-2020年東京五輪に対する思いは

 「今はちょっと考えられない。今季残りの試合に全力を注ぎたいので先のこと頭にないが、何かできることがあれば積極的にやらせて頂きたい」

-拠点は米国と日本どちらに?

 「まだ全然決まってない。今回決断するに当たって、物事を先に決めてしまうことが自分を苦しくしてしまうと思ったので、そこはあえて決めずに今季いっぱい頑張って、やり抜いた先にある思いを大事にしていきたい。選手としても感覚派だが、終わってみて自分の感覚に正直にできたらいいと思う」

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