電撃復帰は「100パーセントないと今は思っている」…引退の藍に聞く


引退会見した宮里藍

引退会見した宮里藍

 今季限りでの現役引退を表明した女子プロゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が29日、都内のホテルで会見を開いた。

-引退を表明してどんな気持ちか

 「今シーズンが残っているので、まだまだこれから頑張りたいという気持ち。スポンサーの方々や友人などたくさんの方に声をかけて頂いて、胸がいっぱいです」

-引退の理由は

 「モチべーションの維持が難しくなったというのが決め手。モチベーションの維持が難しくなってきたと感じたのが4、5年前。どういう風に消化していけばいいのか手探りで進むしかなかった。メンタルコーチにも相談して、色んな選手にそういう時期はあるから、もう少し頑張ってみたらいいんじゃないと。モチベーションをしっかり戻せるように努力してみようという感じでここ4年くらい頑張っていた。その辺が戻ってこないことには自分とも向き合えないし、今までやれていた練習ができなかったり、トレーニングで追い込むことができなくなってしまっていたので、自分が望んでいる形では無かった。プロである以上結果は残したいし、自分が求めている理想とする姿がそこにはなかった」

-世界に挑戦した

 「思わぬ形で世界ナンバー1になれたことも大きかったと思っている。年内メジャーに出場するチャンスは残っているので、そこはあきらめてない。逆に今年いっぱいという期間をもうけたことで、自分が頑張れている。最後勝って終わりたいという形で、今すごくモチベーションがある。年内のチャンスは一試合でも多く生かしていきたい」

-中京テレビ・ブリヂストンオープンで6連続バーディーを含む64をマーク

 「いい集中力だったし、一試合でも多く良いプレーして、1人でも多くの方に恩返ししたいという気持ちの現れがプレーにつながった。手応えはシーズン始めてから感じていたし、ああいう形で皆さんに良いプレーをお見せできたので素直にうれしかった」

 -休養の選択肢は

 「今のところそれはない。第一戦で結果を残すためにはものすごいエネルギー必要。プロである以上、そこまで甘い世界ではない。自分の中で限界を感じてしまった上での今回の決断なので、今のところそれはない」

-10数年後に電撃復帰は?

 「100パーセントないと今は思っている。自分にもっといろんなことができる可能性があるんじゃないかと感じている。自分がプロになって、4歳からゴルフを始めて20年以上たくさんの方にお世話になったので、違った形で恩返しできれば」

-どんな14年間だった?

 「思っていた以上の結果というか、これ以上ないゴルフ人生だった。引き際の寂しさよりも、これだけたくさんの方にサポートして頂けて、感謝の気持ちを胸に今季戦えるのは選手として幸せなこと。14年間どれだけ幸せな時間だったかかみしめている」

-仲間からの言葉は

 「最初にお疲れ様と声をかけて頂いて、後輩からもすごく寂しいという言葉あった。後輩も先輩も友人、家族みんな決めたことを支持してくれた。温かく受け入れてくれたので、すごくありがたかった」

-両親にはいつ伝えた?

 「昨季のエビアンマスターズを終えて2人には話した。驚きもなく、温かく受け入れてくれた。本当に幸せだと思う道を行きなさいと言ってくれたのはうれしかった。兄2人も同じような形で受け入れてくれたのでうれしかった」

-今季の予定

 「決めてない。一試合一試合丁寧にプレーして、早く勝ちたいというところに目標を置いている。最後の試合は決めていないのが現状だが、米ツアーに戻ってメジャーは全部出たいなと思っている。エビアンマスターズまでは米ツアーをしっかり出たい」

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