宮里藍、引退表明後ベストスコアの67「最後の全米女子プロ楽しみたい」


 ◆米女子プロゴルフツアーメジャー第2戦 全米女子プロ選手権第3日(1日、米イリノイ州オリンピアフィールズCC)

 62位から出た宮里藍(32)=サントリー=が6バーディー、2ボギーの67と猛チャージ。5月の引退表明後、日米含め10ラウンド目のベストスコアをマークして、通算2アンダーで首位と8打差の27位に浮上した。15位から出て72と伸ばせなかった野村敏京(24)=フリー=も27位。ダニエル・カン(米国)と崔チェラ(韓国)が10アンダーで首位に並んだ。

 最終18番、2メートルのバーディーパットがカップに消えると、藍はガッツポーズで大歓声に応えた。「シンプルに振れている」というショットに加えパットがかみ合い、ムービングサタデーで会心のラウンド。「気負いもなく、無欲で回れた」と笑顔がひときわ輝いた。

 メジャーでは昨年3月、首位発進したANAインスピレーション初日以来の67。メジャー通算50戦目で、13年全米女子プロ第3日の66に次ぐ好スコアだ。「攻める気持ちを18ホール保つことができた」。5月の引退表明後に出場した日米3戦でもベストスコアとなった。

 1番パー5で第3打を40センチにつけてバーディー発進すると「早朝でグリーンの状態も良かった」と、これまで不調だったパットの感触が上向いた。5番で7メートルのスライスラインを読み切り、6、8番はともに1メートル半を沈めるなど難しい前半にスコアを3つ伸ばした。

 第2日は午後8時前にプレーを終え、この日の起床は午前4時と睡眠時間は5時間ほど。通常はラウンド前後に入念な体のケアを行うが、今大会は専属トレーナーが帯同していないこともあり「あれをしなきゃ、これをしなきゃ、ということをなしにして、好きなように食べて寝た。気持ちを少し解放できた」と肩の力を抜いて力を発揮した。最終日に向け「最後の全米女子プロを楽しみたい。もう一日、同じ流れでいきたい」と穏やかな口調で意欲を口にした。

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