宮本勝昌、2年7か月ぶり勝利で2年シード獲得「人生最後と思っていた優勝を、また」


 ◆男子プロゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン 最終日(30日、福島・グランディ那須白河GC=6961ヤード、パー72)

 1打差3位から出た宮本勝昌(44)=ハートンホテル=が9バーディー、ボギーなしの63と大会コースレコードタイの猛チャージで通算22アンダー。14年の日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)以来、約2年7か月ぶりの通算11勝目を飾った。韓国のI・H・ホ(30)が1打差2位。

 久しぶりの勝利の味は格別だった。約2年7か月ぶりの優勝インタビューへ向かう途中、宮本は大勢のギャラリーとハイタッチを繰り返した。「東北で唯一の試合。格別な思いがある」と喜びをかみ締めた。

 前半だけで5バーディー。10番でも伸ばして単独首位に浮上した。その後も攻めの姿勢を貫き、2位に1打差をつけ迎えた最終18番パー5は、245ヤードの2打目を3ウッドでピン奥2メートルに乗せ2パットでバーディー。「非常に落ち着いてプレーできた」と自賛した。

 44歳のベテラン。今年も持病の腰痛に悩まされ「もう優勝できないかもしれない」と悩んだ日々もあった。だが、痛みを抱えた状態でも猛練習は続けた。3日目終了後も、誰より遅くまで居残って打ち込みを続けた。太田敦トレーナー(40)ら周囲の支えが助けになった。14年の日本シリーズ優勝で獲得した3年シードも今年が最後。今大会の勝利で2年シードを獲得し“選手寿命”が延びた。「人生最後と思っていた優勝を、またしたい」と前を見据える。98、01、14年と過去3勝している日本シリーズの出場権も早々とゲット。「それも本当にうれしいね」。“シリーズ男”の異名を持つ男が、夢舞台で再び輝く。(高橋 宏磁)

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