工藤遥加、父・公康監督勧めのパワーヨガ導入…自己最高2位発進


5番、チップインバーディーを決めて笑顔を見せる工藤遥加(カメラ・矢口 亨)

 ◆女子プロゴルフツアー 北海道明治カップ第1日(4日、北海道・札幌国際CC島松C)

 プロ7年目の工藤遥加(24)=セガサミーホールディングス=が6バーディー、2ボギーの4アンダー68をマーク。首位と1打差の2位とツアー自己最高の発進を決めた。悲願の初優勝を飾り、父でプロ野球・ソフトバンクの工藤公康監督(54)に最良の報告をする。プロ4年目で初優勝を目指す山田成美(27)=GOLF5=が5アンダーで、6月以来となる自身2度目の単独首位スタートを切った。

 持ち前のパワフルなゴルフで、曇天の北の大地を沸かせた。工藤は4つのパー5で3つのバーディーを奪った。これまでの自己最高3位発進を上回り「ロングホールで取れているので、スコアはまとめられましたね」と報道陣に囲まれながら、納得の笑顔を見せた。

 約3週前からのスイング改造が奏功した。ショットが左に出る“チーピン”に悩んでいたが「右手のフックグリップを上から握るように」改良。「下からクラブが入らなくなり出球が安定した」。同時期に、プロ野球最長記録の実働29年を誇った224勝左腕の父に勧められたパワーヨガも導入。「あばらが痛くなくなってよく振れる」と、持ち前の豪快なショットと飛距離を取り戻した。

 昨年9月、登別CCでのメジャー、日本女子プロ選手権の第3日に右肋骨(ろっこつ)の肉離れと骨折を併発し、最終日を棄権。それ以降病院へ通い、懸命にリハビリを続ける。「体のケアに使う時間が増えた」と1時間30分前にはコースに入り準備運動。ラウンド後も、トレーナーのマッサージを欠かさず受けている。

 今季は5月に首痛と背中痛を発症し19戦に出場して10戦で予選落ち。「飛距離は30ヤード落ちていた」と賞金ランクも79位と苦戦。しかし、スイング改造後2戦連続で予選突破し35位、20位と成績も上昇中だ。「父はいつも私のことを気にしてくれている。良い報告? 誰よりもしたいですよね」と工藤。11年8月に観戦する父の前でプロデビューした思い出の北海道で、豪打を武器にプロ初勝利の節目も重ねてみせる。(榎本 友一)

 ◆工藤 遥加(くどう・はるか)1992年11月18日、埼玉・所沢市生まれ。24歳。12歳でゴルフを始め、東京・日出高で本格的に取り組む。2010年の全日本日刊女子アマ選手権で優勝。日出高を卒業した11年にプロテスト合格。同年の新人戦加賀電子カップ(ツアー対象外)を制した。ツアー最高成績は14年のサントリーレディス5位。14年の賞金ランク53位が自己最高で、昨季は賞金ランク156位。5人きょうだいで長男は俳優の工藤阿須加(25)。171センチ、65キロ。

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