サタヤ、史上初の繰り上がりから優勝


17番、バーディーパットを決めてガッツポーズするサタヤ

17番、バーディーパットを決めてガッツポーズするサタヤ

 ◆女子プロゴルフツアー ゴルフ5レディス最終日(3日、千葉・ゴルフ5Cオークビレッヂ)

 繰り上がり出場のO・サタヤ(33)=タイ=がコース新記録の64で回って通算12アンダーとし、2014年3月の開幕戦以来、約3年6か月ぶりとなる通算3勝目を飾った。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)によると、1988年のツアー制度施行後、欠場者が出たことによる繰り上がり出場選手の優勝は初めて。下川めぐみ(34)=環境ステーション=は5打差の2位。

 最終18番。約1メートルのパーパットを沈めたサタヤは、右手を力強く握りしめた。64の猛チャージで、2位に5打差をつけて優勝。14年3月以来、約3年6か月ぶりに優勝カップを持ち上げると「うれしい」と満面の笑みを浮かべた。

 昨季は賞金シード入りを逃し、今季の出場権を持たない。当初は今大会も諦めて、タイに帰国しようと考えていた。しかし、関係者から「今週は欠場者が多い」と聞かされて急きょ会場入り。女子ツアー史上初となる繰り上がり優勝を果たし「こういう結果になるとは思わなかった」。

 4人姉妹の長女。タイに住む家族への仕送りを続けている。経費を減らすため、日本では愛知県内のお寺を拠点とする。孝行娘は日本語で「お墓も怖くないです。お寺の中に住まわせてもらって助かっている」と照れくさそうに明かした。

 166センチ、66キロの恵まれた体格。自慢のパワーを生かし、13、14年は2季連続で優勝を果たした実力者だ。「昨年はシード落ちして本当に悔しかった。ロブショットや苦手な練習もするようになって成長した。賞金シードを取るのが目標」とさらなる活躍を誓っていた。(高橋 宏磁)

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