◆女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯第2日(8日、岩手・安比高原GC)
第1ラウンド(R)の残りと第2Rが終了。首位から出た柏原明日架(21)=富士通=が4バーディー、4ボギーの71と粘り、通算4アンダーで初の2日連続首位を守った。フェアウェーが狭くラフの長い難コースにも崩れず、過去トップ5が7度のプロ4年目は「1戦でも早く勝ちたい」と初Vを熱望した。東浩子(25)=加賀電子=、韓国の黄アルム(29)=フリー=の3人が首位。
柏原は一瞬、崩れそうになりながらも自分をコントロールした。3番までに2ボギー。リーダーズボードに目をやると上位は伸びていない。「今日は難しいな、と気持ちを立て直せた」。6番で左の林から100ヤードの第2打を48度ウェッジで2メートルにつけてバーディーを奪うと、続く7番でも伸ばした。後半もパープレーで切り抜けた。
国内外通算62勝の岡本綾子(66)がセッティングした、パー71では歴代最長6640ヤードの難コース。第2Rは平均スコア74・6772と他の選手が苦しむ中「ピンポジションが難しく初日より苦労したが、悪い状況でも良いリズムで回れた」と耐え抜いての首位キープを評価した。プロには珍しく「毎ショット(気持ちをリセットして)集中したい」とコースメモは持たず、目の前の一打だけを考えた。
10代から飛ばし屋として注目され、ナショナルチームで一緒だった4歳上の松山英樹(25)とも親交がある。プロ1年目の14年末には地元・宮崎で松山の合宿に参加し、下半身強化に励んだ。8月に松山が結婚&第1子誕生を公表した時にも「おめでとう」「ありがとう」と祝福のやり取りをしたという。
トップ5は今季2度、プロ入り後は7度もあるが、タイトルには手が届かない。メジャーの日本女子オープンでは2年連続で最終日最終組も4位(15年)と15位(16年)に沈んだ。「1戦でも早く勝ちたい気持ちが毎週強くなっている。同級生や後輩の活躍も刺激になる。今、頑張らないといけない」。渇望する胸の内を隠さない21歳が、ツアー史上最高賞金のメジャータイトルを視界に捉えた。(岩原 正幸)