畑岡奈紗が首位!超えます!藍の最年少2勝、米での金言胸に8バーディー


18番でバーディーを奪い、キャディーとグータッチをする畑岡奈紗(カメラ・矢口 亨)

 ◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第2日(23日、宮城・利府GC=6551ヤード、パー72)

 昨年の日本女子オープンを制した畑岡奈紗(18)=森ビル=が8バーディー、ボギーなしのベストスコア64で回り、通算6アンダーで、永峰咲希(22)=ニトリ=とともに首位に並んだ。前週引退した宮里藍(32)=サントリー=の記録を更新する、ツアー史上最年少での10代2勝目に挑む。10位で出た表純子(43)=中部衛生検査センター=は78と崩れ、通算5オーバーの74位で予選落ち。ツアー史上最長の連続出場記録は241試合で止まった。

 夢をつなぐ千載一遇のチャンスが訪れた。畑岡は雨で軟らかく、重くなったグリーンを読み切った。8バーディーを量産してボギーなし。「どれだけパターを決められるかが勝負だと思っていた」と首位に並んだ。

 グリーン上でさえた。2番で1・5メートル、3番で1メートル、4番で6メートルをねじ込んで3連続バーディーで勢いに乗った。全選手最少の計24パット。初日はテーラーメイド社の大型マレット型を初投入したが、30パット。そこで、4年前から愛用するPING社のマレット型のパターに戻した。「1度替えたことでヘッドの開閉が少なくストロークできた」と奏功した。

 1年前。日本女子オープンをアマチュアで史上初めて制した。幼い頃、藍の活躍を見て米ツアーに憧れ、昨年12月の米ツアー最終予選会を突破。日本人最年少で米ツアーに参戦した。だが、得意のショットが不調で18戦で予選通過は6戦。賞金ランク136位と低迷した。来季出場権を争う予選会は日米で日程が重なり、選択を迫られている。

 前週、藍の引退試合をテレビで見て「すごく感動的でした」と刺激を受けた。今季米ツアーで練習ラウンドを何度か共にした。「調子が悪い時の話を聞かせてもらった。毎日の練習も、足で体重を感じるとか頭の位置とか、テーマを決めてやることが大事だと教わった」。自身と同じ10代でアマチュア優勝し、注目される重圧を知る先輩からの金言で復調気配。「出来たら来年も米国でやりたい」とバトンを継承したい。

 今季国内は今大会含め残り2戦の出場権を持つ。今大会で勝てば日本人最年少18歳254日でのツアー2勝目。1年間のシードを得られ、米ツアー予選会挑戦も可能になる。「スコアは気にせず1打、1打に集中していきたい」。03年に藍が初優勝した大会で、価値あるプロ初Vをつかむ。(榎本 友一)

 ◆10代で複数勝利を達成した日本人選手(年齢)と2勝目の大会 〈1〉宮里藍(18歳262日)04年ダイキンオーキッドレディス〈2〉比嘉真美子(19歳234日)13年リゾートトラストレディス〈3〉横峯さくら(19歳286日)05年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン〈4〉平瀬真由美(19歳357日)89年ベンホーガン&五木クラシック(畑岡は今大会勝てば、史上5人目で最年少18歳254日で達成)

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