畑岡奈紗、樋口久子以来40年ぶり2人目の連覇へ…28日から日本女子オープン


日本女子オープン連覇に向けて調整した畑岡

 ◆女子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本女子オープン(28日から、千葉・我孫子GC)

 女子プロゴルフツアーの今季メジャー第3戦、日本女子オープンは28日から4日間、千葉・我孫子GC(6706ヤード、パー72)で行われる。昨年大会覇者で前週にプロ転向後初Vとなる2勝目を飾った畑岡奈紗(18)=森ビル=は26日、プロアマ戦で調整。1976、77年大会の樋口久子(71)=現日本女子プロゴルフ協会相談役=以来40年ぶり2人目の連覇を狙う。

 アマで史上初めてメジャーを制した畑岡が、1年ぶりに日本最高峰の舞台に帰ってきた。節目の50回大会に向け「ショットは引き続き、いい感じ。先週勝てたのが大きい」。前週の復活V後は、同じ米ツアーを主戦場とし先日引退した宮里藍(32)や男子の松山英樹(25)から祝福LINEが届いたが、戦闘モードに切り替えた。

 「このまま(の調子で)いけば(連覇の)可能性はなくはない。15アンダーはいきたい」と、02年の高又順(韓国)の最少ストローク記録(14アンダー)を超える優勝ラインを設定。主催する日本ゴルフ協会関係者は「近年の大会はフェアウェー(FW)を極端に狭くしていない。興奮する場面を作りたい」と“伸ばし合い”を期待した。2週前に2度コースを回った畑岡も「FWが広く自分向き」と手応えを示した。

 過去最多の大会8勝を挙げ、唯一4連覇と2連覇の記録を持つ樋口相談役は「誰が勝つか分からない」と前置きしながら「(畑岡は)米国で苦労したが、自分なりに努力して、きっかけをつかんだからこそ先週勝てた」と18歳の潜在能力を高く評価した。

 アマ時代に師事したナショナルチームのガース・ジョーンズ・ヘッドコーチ(46)=オーストラリア=も「天候など条件が合い、実力が出せれば連覇の可能性は十分ある」と後押し。今年初めは筋肉量が落ちてヘッドスピードが出なかったが、トレーニングにより現在ではドライバーショットで秒速2メートル増の43メートル(女子プロの平均は約40メートル)と進化。「とても賢く、試合に入る準備、戦略も素晴らしい」と付け加えた。

 予選ラウンドは海外メジャー2勝を挙げ、世界ランク6位で15年覇者の田仁智(韓国)と同組。「自分のプレーに集中して頑張る」と“ロケットスタート”を決める。(岩原 正幸)

 ◆77年大会の樋口の連覇 182人(アマ96人)が参加して9月2日から3日間、兵庫・花屋敷GCひろのC(6203ヤード、パー74)で行われた。同年6月に海外メジャーの全米女子プロを制した樋口は69、74、73の216で回り、2位の清元登子、ト阿玉(台湾)に5打差をつけ連覇。68年の第1回大会(前身のTBS女子オープン)から、71年まで4連覇を果たすなど圧倒的な強さを誇った。

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