◆男子プロゴルフツアーメジャー第3戦 日本オープン最終日(15日、岐阜・岐阜関CC東C=7180ヤード、パー70)
秋雨の下、全競技が終了した。14年大会覇者の池田勇太(31)=フリー=が3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算8アンダーで3年ぶり2度目の大会制覇。今季3勝目となる通算19勝目を飾った。
東北福祉大の後輩・アマチュアの2位・金谷拓実(19)に5打差をつけてスタートも、3番でドライバーでOBとしダブルボギーが先行。297ヤードにティーグラウンドが設定された11番では、ドライバーで左下4メートルへ1オンに成功して2パットでバーディーを奪った。
ところが15番で第1打を右OBでボギー。16番も第1打を右ラフへ曲げてボギー。最終18番パー4は金谷に1打差に詰め寄られたが、ドライバーを豪快に振り抜いてフェアウェーど真ん中へ。第2打をピン右15メートルへ乗せ、第3打のパットを50センチへ。パーパットを沈めて安堵の笑みを浮かべ、両腕を突き上げた。
優勝インタビューでは、最終日に苦しんだ心境を語った。「いやいや、もっと楽に勝てよって言われると思いますけど、日本オープンを勝つっていうのはこういうことなのかなと思ってやっていた。苦しんだ中で勝った者だけがもらえる称号かな、と。耐えて、耐えて、必死にやっていました」。
14年大会で優勝後、15年と16年も最終日最終組で2位。今年も最終日最終組で「今回勝てなかったら、この試合には縁がな無いのかなと思って回っていた」と3年ぶりにチャンピオンブレザーに袖を通すと、満面の笑み。第1ラウンド、第3ラウンドでは最終18番でボギーとしており「昨夜、2回も昨日のボギーが夢に出てきた。だから18番だけは(第1打を)フェアウェーに置いて、2パットでしのぐことを絶対にやろうと思っていた」と明かした。強い気持ちで難コースと重圧に打ち勝った。
武将・織田信長の岐阜城入場から450周年の節目の年に、岐阜県で36年ぶりに行われた日本オープンを制し“天下統一”にも大きく前進した。優勝賞金4000万円を上積みし、賞金ランクは3位へ浮上。首位の小平智とは約770万円差で「(ツアー残り7戦で)あと2つは優勝いきたいですね」と、2年連続の賞金王に照準を定めた。