小平智、妻・古閑美保の前で3打差逆転V 来月披露宴の前祝いだ! 賞金ランク首位返り咲き


逆転優勝で賞金ランクもトップに立った小平(右)は、美保夫人と一緒にトロフィーにキスする(カメラ・今西 淳)

逆転優勝で賞金ランクもトップに立った小平(右)は、美保夫人と一緒にトロフィーにキスする(カメラ・今西 淳)

 ◆男子プロゴルフツアー三井住友VISA太平洋マスターズ最終日(12日、静岡・太平洋C御殿場C=7246ヤード、パー72)

 3打差3位で出た小平智(28)=Admiral=が8バーディー、1ボギーの65をマーク。通算18アンダーで今季2勝目、ツアー通算6勝目を挙げた。3月に婚姻届を提出した08年賞金女王・古閑美保(35)の前で、自身初の年間複数回優勝。2週ぶりに賞金ランク首位に返り咲いた。日本ゴルフ界初となる賞金王&賞金女王夫婦誕生まで残り3戦。68で回った宮里優作選手会長(37)=フリー=が3打差2位で賞金ランクも約2000万円差の2位に浮上。

 雪化粧した富士山を解かすような、アツアツの新婚Vだった。優勝が決まると、小平に古閑が駆け寄って熱い抱擁。「智、すごいね。本当にすごいよ」。「本当に力になった。美保がいる時に優勝できてうれしい」。表彰式でフラッシュを浴びながら、2人で記念のトロフィーを掲げた。

 今季初Vを飾った10月の東海クラシックは古閑が不在。3月の婚姻届提出後、日本ツアー21戦目で初めて夫婦そろって会場で味わう優勝だった。小平は持ち味のショットが好調で前半4つ伸ばして首位に並び10、11番で1・5メートル、2・5メートルにつけて混戦を抜け出した。古閑は「圧巻でしたね。彼はピンしか見ないから、リスクも伴って。ドキドキしました」と笑った。

 17番ではグリーン手前バンカーから50センチに寄せてパー。「ここの砂が軟らかくて、僕のウェッジはバンスがないので昨日、どうしたらいいかを聞いたら『もっと(フェースを)開け』と言われて。助かってます」と新妻の助言に感謝した。

 元レッスンプロの父・健一さん(76)も観戦。「私は外国に行ったことがなくて。息子がアマの頃、マスターズに連れて行く!と約束をしてくれたんです。ぜひ見に行きたい」と年末の世界ランク50位以内でのマスターズ切符獲得を期待した。

 次週のダンロップフェニックスは、世界ランク4位の松山英樹(25)ら世界ランク上位選手が参戦予定。この優勝で世界ランク52位前後へ浮上する小平は、初の2週連続Vなら確実に50位以内に入る。「優勝したい気持ちは強い。マスターズに行けて賞金王になるのが一番」。クリスマスイブの12月24日には都内で500人規模の結婚披露宴を予定。最高の前祝いとなった。(榎本 友一)

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