鈴木愛、13位後退“崖っ縁”


2番、バーディーを奪えず悔しがる鈴木愛

 ◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯第3日(25日、宮崎・宮崎CC)

 11位で出た賞金ランクトップの鈴木愛(23)=セールスフォース=は3バーディー、1ボギーの70でスコアを伸ばしたが、通算2アンダーの13位に後退した。逆転女王へ優勝が条件のイ・ミニョン(25)=Hanwha=が2打差の2位を守り、大逆転を許す可能性も。最終日は自身最大の武器であるパットで伸ばし、自力で初の栄冠獲得を狙う。台湾のテレサ・ルー(30)=太陽生命=が単独首位。

 大逆転を許すかもしれない。鈴木はチャンスで決めきれず13位に後退。「スコアが伸びそうだけど、本当にパットが入らない」。国内に少ない高麗芝のグリーンに対応しきれなかった。

 賞金ランク3位のイ・ミニョンが勝つと、鈴木は92万6734円が必要。最低ラインは単独14位(97万円)だが、1打落とせば2人が並ぶ14位タイ(87万5000円)で初の栄冠がすり抜ける。13位でも4人が並べば、88万5000円でアウトだ。取材中に何度もため息をついた前日から「気持ちの切り替えもうまくできた」と話したが、その方法は「あまり言いたくない」とピリピリムード。「あとはパット次第。パットが入れば」。今季平均パット数1・7550とツアートップの武器で「3日分のバーディーを取る」と気合を入れ直した。

 ラウンド後は練習場で約2時間調整。「賞金女王は考えないでやる。自分を信じてやりたい」。今季29試合目で1674ホールを戦った。13年森田理香子以来4年ぶりの日本人賞金女王へ、最後の18ホールに全てをかける。(浜田 洋平)

 ◆賞金女王争いの行方

 ▼鈴木が女王になる条件 ランク2位以下の選手が優勝を逃せば無条件で決定。ランク2位以下の選手が優勝した場合、今大会で単独14位、または3人以内の13位タイ

 ▼ランク2位以下の選手の逆転最低条件 ▽キム・ハヌル=優勝し、鈴木が6位タイ以下▽イ・ミニョン=優勝し、鈴木が14位タイ以下、または13位以上でもタイで並ぶ選手が増えれば、獲得賞金の均等割りで女王▽申ジエ=優勝で鈴木が棄権、失格で賞金0円の場合

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