日本S初出場の小鯛竜也、初のメジャータイトルを狙う


初出場となる小鯛竜也は日本シリーズJT杯の旗を持ち、意気込んだ(カメラ・相川 和寛)

 男子プロゴルフツアーの今季最終戦、日本シリーズJTカップは30日から4日間、東京よみうりCCで行われる。27日は初出場の小鯛竜也(27)=フリー=らが練習ラウンドを行った。今季から担当する加藤大幸キャディー(34)は、石川遼(26)=カシオ=の専属として07~12年まで6年連続で参戦。コースを知り尽くした“相棒”とのタッグで、初のメジャータイトルを狙う。

 テレビでしか見たことのない未知のコースを、小鯛が“二人三脚”で攻略する。26日までカシオワールドオープンに出場していた選手がほとんどで、この日コースに現れたのは3人。移動疲れも見せずに1~10番と、急傾斜グリーンが名物の18番の11ホールを精力的に回り「ティーショットとグリーンが難しい。加藤くんの経験を聞きながら頑張ります」と誓った。

 同じ事務所で親交の深い石川が高校1年で初優勝した07年にプロ転向したが、ツアー初出場までは4年を要した苦労人。台風の影響で最終日が中止になった10月のマイナビABC選手権で初優勝し、初のシード権と日本シリーズ切符を手にした。加藤氏は石川が初出場した07年から6年連続して日本シリーズでバッグを担ぎ、4度のトップ10入りに導いた。この日は傾斜の激しい9番、10番、18番グリーンなどを入念にチェック。「打ってはいけないところは分かるけど、嫌なイメージを持たせたくないからあまり言わない」とポジティブ思考でサポートする考えだ。

 今季から初めてプロキャディーを起用した小鯛は「加藤くんはプレーヤーにストレスをためない人。自分の経験値も上がりました」と感謝した。大阪から妻子も応援に駆けつける予定で「調子のいい30人しか出られない大会。攻めていかないと優勝はない」と気合十分。わずかに出場が及ばなかった石川の分まで、真冬の東京よみうりで完全燃焼する。(岩崎 敦)

 ◆小鯛 竜也(こだい・たつや)1990年2月1日、大阪・阪南市生まれ。27歳。5歳でゴルフを始め、兵庫・クラーク記念国際高3年時の07年に関西アマ2位。同年に17歳でプロ転向。昨季下部ツアーの賞金ランク4位で今季前半戦の出場権を獲得。178センチ、66キロ。家族は妻・ゆいさん、長女・仁望(にの)ちゃん(3)、長男・士和(とわ)くん(1)。

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