8月のRIZAP・KBCオーガスタで、初めてハウスキャディーで勝った。3勝は全部ハウスキャディーでの勝利。その先駆けが、この大会だね。昨夏まで約7年半は福田央(ひさし)専属キャディーを起用していた。9、10月にも優勝できた一つの流れを作れた。オフの福岡・芥屋GCの合宿でも担いでもらった、山崎ありささん(21)に「やってくれ」と。明るくてコースもよく知っているし、直感的に「いいな」と思ったね。
昨年、後半戦に2位が6度あった時、ほとんどがハウスキャディーだった。なかなか優勝は難しいと思っていたところで「ハウスでも優勝できるんだな」と自信になった。優勝スピーチに呼んだのは、ゴルフ場にとってもうれしいことだから。いいキャディーを、しっかり育てているんだなって。僕らプロは使わせてもらい、勝つことが恩返し。ゴルフ場の価値、魅力が上がればいいよね。
ハウスキャディーに求めるのは、グリーン上のラインの読み、風の感じ、この2つだけ。それ以外(距離の歩測やクラブ選択)は自分でできるから、いつも「そこだけ勉強しておいてくれ」と頼む。日本シリーズは帯同キャディーを起用するけど、最後に勝って、この17年シーズンを終わるのが理想だね。=おわり=
◆池田 勇太(いけだ・ゆうた)1985年12月22日、千葉県生まれ。31歳。6歳の時に祖父・直芳さんの影響でゴルフを始める。千葉学芸高―東北福祉大。2003年世界ジュニア優勝など多くのタイトルを獲得し、07年11月にプロ転向。09年6月の日本プロで初優勝。13~15年は選手会長も務めた。16年はリオ五輪21位、国内3勝で初の賞金王。ツアー通算19勝。176センチ、76キロ。