石川遼、2位に3打差の単独首位発進 プロ転向後初の地区大会でV&勘つかむ


ホールアウト後、ファンにサインをする石川遼

ホールアウト後、ファンにサインをする石川遼

 ◆男子ゴルフ 千葉オープン第1日(5日、千葉・太平洋C成田C)

 今季国内初戦の石川遼(26)=カシオ=が1イーグル、6バーディー、1ボギーの65で回り、7アンダーで2位に3打差の単独首位発進。最終18番でチップインイーグルも決め、プロ転向後初出場の地区大会を盛り上げた。6日の最終日で“今季初V”をつかんで、ツアーの国内開幕戦、東建ホームメイトカップ(12~15日、三重・東建多度CC名古屋)に弾みをつける。

 プロアマ混在の地区大会で、石川が格の違いを見せつけた。18番で残り20ヤードのアプローチを柔らかく上げると、ボールはピン1メートル手前に落ちスライスしてカップイン。イーグル締めに「ずっと練習していた状況。今までは低い球で転がしていたけど、うまくいきました」と喜んだ。

 国内開幕戦を1週間後に控え、実戦勘をつかむため異例の日程を組んだ。6日の大会終了後は岐阜へ直行して7、8日にも地区大会の岐阜オープンに出場。「(2大会合計でレギュラーツアーと同様に)4日間続けてプレーできる。移動もある厳しいコンディションは、これ以上ない準備になるので」と狙いを説明した。

 2~3人1組で回るレギュラーツアーと違い、今大会の初日はプロ2人&アマ2人の4サム。スタートは10分遅れで1番終了後には20分間も待たされ、前半9ホールに3時間以上かかった。選手とギャラリーの導線を区切るロープもないなど勝手が違うが「トップアマの人とプレーできるのはいい」と前向きだ。ギャラリーは例年200人程度だが“遼効果”で約4倍の804人が来場した。

 昨季まで石川が主戦場にしていた米国ではマスターズが開催されている。テレビ中継は埼玉県の実家で録画してあるが「自分の試合のルーチンもあるから、じっくり見る時間がない」という。出場権のない悔しさは押し殺して「日本の選手がたくさん出ることが盛り上げになる」と、松山ら4人の活躍に期待を込めた。

 勝てば16年8月のRIZAP KBCオーガスタ以来。「優勝争いの緊張感を(国内)開幕前に経験できるのはありがたい。勝つためにプレーします」。ツアー通算にも賞金ランクにも加算されないが、石川にとって「優勝」の2文字は大きな意味を持つ。(岩崎 敦)

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